12話『彼氏?』 ページ14
こちらが口を開く前にシャオロンが弁解するように言葉を紡ぐ。
ｼｬｵﾛﾝ「いやな、思えばずっとA1人でこっち来とるわけやん?
もし、もしも、向こうに好きな人とかおって置いてきたっていうんなら会いたいやろなーって思って。
そんで、その、帰りたいって…いうんやないかなーって、思って…」
だんだんと小声になっていくシャオロン。
その彼の頬に手を添えて、こちらを向くように顔を上げさせる。
シャオロンはビクリと反応した後、おずおずとその手に従い、顔を上げた。
貴方『あのね。シャオロン。
やっぱりずっとこっちにいたら向こうに帰りたいなーって思う時はあるよ』
その瞬間、絶望した顔で黄色の目を潤ませる。
全く、そんな顔をされたら任務を完遂させても帰れる気がしないじゃない。
貴方『でもね、それは親とか友達とか生まれ故郷だからであって、別に好きな人とか彼氏とかいるわけじゃないよ。
さっきの通信相手も同僚だし』
シャオロンの顔が一変して、キョトンとした顔になる。
ｼｬｵﾛﾝ「…同僚?」
貴方『妻子持ちの』
妻子持ちの、とリピートしながら理解しようとシャオロンはゆっくりと言葉を繰り返す。
ようやく理解をしたのか目を輝かせて、頬に当てていた手の上から手を重ねてくる。
ｼｬｵﾛﾝ「そうなんやな!!良かったわ!!
まー確かにAに見合う男がそうそうおるわけないもんな!!」
ん、どういう意味かな?
ちょっとこれは文句を言ってもいいんではないだろうかと、口を開く前に、さっきまでのしょんぼり具合はどこへやら。
じゃあもう寝るわーと言って部屋をさっさと帰っていくシャオロン。
…やっぱり今度里帰りしようかな。
＿＿＿
バタンと閉まった扉の前で先程までの笑顔を崩し、赤い顔を覆うように手を当てる。
ｼｬｵﾛﾝ「あーほんま良かった…
彼氏やったら明日立ち直れんとこやったわ」
手を下ろしたその表情はあまりにも優しく穏やかで。
ｼｬｵﾛﾝ「あんなめっちゃ可愛い子にそこらへんの男が釣り合うわけないもんな」
来る時は頼りなかった歩みが、帰りはスキップでもし始めるんではないかというくらい彼の足取りは軽やかだった。
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でめきん(プロフ) - かふぇおれさん» ありがとうございます！引き続き頑張って参ります！ (2020年1月8日 9時) (
レス) id: 0aa9c43be1 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇおれ(プロフ) - あなたの作品に一目惚れしました好きです(唐突)これからも頑張ってください！続きを楽しみに待ってます!! (2020年1月7日 22時) (レス) id: 48871820ab (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - モウセンゴケさん» 分かりました！投げることを忘れてましたw一部分でも採用されて嬉しいです！少しでも役に立てたなら幸いです！これからも更新楽しみに待ってます！！！ (2019年12月31日 18時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
モウセンゴケ(プロフ) - 冬枯さん» 提案ありがとうございます!!紫ピクミンがバイクで暴走族特攻をする光景が目に浮かびました…個人的にはやはり『投げる』のを外したくはないので、バイク＋紫ピクミンは投げれない気がしたので、【突撃】の時に案を採用させて頂こうと思います!!申し訳ございません。 (2019年12月30日 22時) (レス) id: 0aa9c43be1 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 提案です…！紫ピクミン(syp君)が重さで押し潰す事に悩むと言っておられたので、バイクに乗っていると捉えたら、重さもあって当然と思えるのではないかと…！少々無理もあるかと思いますが、個人的に良いと思ったので送ります！これからも更新応援しています！ (2019年12月29日 15時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でめきん
| 作成日時：2019年12月4日 21時
