所望タイミング!＿＿1 ページ16
「リドルくん、今日の授業の問題さ」
「ああ、エキゼンマドラと毒の抽出方法およびその利用方法の授業か。
なにか問題があったかい？」
「月の光に数日間当ててって話だったじゃない？
あれ、月の光を蓄えて開花時に蓄えた分の光を放つ月光花だったらどうなるかな」
「ああ、言い着眼点だね。
ふむ、今度温室の一角を借りて実験してみるかい？」
リドルくんは頭が良い為、こうして授業の疑問を議論し合ったりする。
疑問と言っても2人とも頭が良いため、問題そのものが分からない訳ではなく、凡人にはたどり着けない疑問を捻り合うのだ。
時たまに教室で集まって議論していると2年生優秀者のアズール君やジェイド君達も集まり大議論会が起こる。
最近ではトレイン先生とクルーウェル先生も参加して超議論会が始まり、そのまま授業に突入したが、
一部の頭が良い生徒が『有意義な時間だった』とほくほくしただけで、他の生徒はちんぷんかんぷんのまま終わってしまったときもある。
廊下ですれ違う生徒も『また高度すぎる議論しているな』と聞き流しているようだ。
「...ねえA」
ふと会話が途切れ、リドル君がワントーン落とした声で呼ぶ。
「ちょっと相談があるんだけど」
リドル君が相談を持ちかけるなんて珍しい。
ふと先程見た夢のことが頭をよぎった。
『どうしたの』と声に出そうとした瞬間、私の携帯からコール音が鳴り響く。
「...タイミング悪すぎでしょ」
表記相手を見るとこれまたたちの悪そうな相手からだった。
リドルは苦笑してどうぞという合図をしてくれたので、一言謝ってから電話に出る。
「レオナ先輩？どうしたんです？」
「遅ぇ、どこいんだ」
特段約束した覚えもなければ、遅いと言われる筋合いもない。
もしやと、一つ思い出した心当たりを口にする。
「もしかしてまた膝枕をご所望なんですか」
「...早く来い」
無言という肯定を示してからそこで通話は切れる。
困った顔でリドル君を見つめると彼も困った顔をしていた。
「言いよ、行っておいで。
僕の話したかったことはまた今度話すから。
先輩を待たせるわけにはいかない」
「ごめんね。…また今度しっかり聞くから」
リドルはそのままAに手を振り、姿が見えなくなってから壁にズリズリと寄りかかる。
「馬鹿だな。ボクは...
彼女に弱音なんて重みになるだけだって言うのに」
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晏昊 - 面白くて一気見しちゃいました！続き待ってますよ〜！ (2022年5月3日 0時) (
レス) @page28 id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年11月1日 10時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月24日 23時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
ウツボだよ☆ - いやwwww監督生ちゃんのキャラ好きwwwwww面白れぇwwwwこれからも更新頑張ってください！ (2020年10月11日 16時) (レス) id: 5d8b13751b (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年9月12日 10時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でめきん
| 作成日時：2020年9月3日 16時
