【烏養 繋心】ぷろぽーず計画

Last.高くはありませんが ページ24

「本当は、高校で1人ずつ渡す予定だったんですけど…」






主将の澤村君がうつむき加減で言う









退院祝いと言われ、一緒に渡される白い箱









気付けば病院前にずらりと並ぶ知り合い達は、それぞれ退院祝であろうものは違えど、白い箱は統一して持っていた








白い箱は今開けてくださいと言われ、荷物持ちの旦那さんにほかの荷物を渡し、ゆっくりと開ける






それぞれからもらったもの








それは







結婚式で使うような







もしくは今後の生活で使いそうなものばかり









「はい、これ」








徹から少し寂しそうな 顔で渡されたその箱の中身は









「…流石にこれは気が早いんじゃない？」







赤ちゃんの服という苦笑いもの









しかも女の子用








「Aには振られちゃったからさー








義父さん、娘さんを僕にください」







という徹の言葉にはじめも繋心も顔に青筋を浮かび上がらせる






そして、フッと繋心の顔が真面目になりこちらを向く






不意打ちのそれにドキリとする








「俺からはもう想像ついているだろうけど…」









といって指に通されるそれはお世辞にもとても高そうとは言えなかったが、貰った物のどれよりも愛を感じた








「俺の給料じゃ立派なものは買えなかったけど、一生守るので改めてお願いします」











ーさてあなたの答えは…?

お話→←Lesson19.泣かせないでください

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す