☆ ページ39
阿部「バイタルは安定してきたな…」
亮平が医療機器のデータを雪宮のカルテに記入していると雪宮が目を覚ました｡
雪宮「うう…」
阿部「あっ､気がついた？」
雪宮「ここは…病院？」
阿部「そう｡ゾンビウイルスに感染していと症状を発症からここに運ばれて来たんだよ」
雪宮「はっ!!そうだ!!織山たちは!?」
阿部「友達は無事だよ」
雪宮「良かった…テスト受けてたら急に体が熱くなって自分の体が勝手に動いて友達を襲ったんだ｡自分の意思では止められなくて友人に噛みつこうとしたら誰かに殴られて意識が失くなった…殴ったやつも無事なのか心配で…」
阿部「ラウールなら無事だよ」
雪宮「えっ…ラウール？」
阿部「うん｡ラウールが襲われている友達から引き離そうとして殴ったみたいだよ」
雪宮「どうして…俺､ラウールに酷いことしていたのに…」
阿部「ラウールもZSOの隊員だからね｡目の前に襲われている人や感染した人がいれば助けるために動いたんだよ」
雪宮「あいつ…学校では大人しいのに本当は強いんだな…なのに､俺は…」
阿部「ちゃんと謝ればラウールも許してくれるよ｡ラウールは怪我した友達の付き添ってるからこっちに来たら謝ってみたらどうかな？」
雪宮「そうします…」
雪宮が涙目で答えると廊下にいた照と大介､翔太と辰哉が病室に入って来る。
大介は病室に入るなり雪宮を怒鳴った。
佐久間「お前､まさか無断で海上都市から出たんじゃないだろうな!!」
渡辺「ちょっと!!いきなり怒鳴るのはまずいって!!」
深澤「いきなり怒鳴ってごめんね｡佐久間も落ち着いて…」
佐久間「しかし…」
辰哉と翔太に止められた大介が不満そうにしていると照が辰哉たちに席を外すように指示をする｡
岩本「事情を聞きたいから深澤たちは席を外してもらうか？」
渡辺「了解｡病室の外にいるよ」
辰哉たちが病室を出ると照は亮平に尋ねた｡
岩本「阿部､事情を聞きたいのだが…」
阿部「今､気がついたばかりだから短時間だったらいいよ｡あと､僕もいていいかな？」
岩本「かまわない｡なるべく短時間ですませる」
阿部「了解」
照は亮平から許可をもらうと椅子に座る。
岩本「さっきは隊員の佐久間が怒鳴ってすまなかった｡しかし､なぜ怒鳴られたかわかるか？」
雪宮「僕が無断で要塞都市の外に出てゾンビに襲われて感染したからです」
岩本「そうだな｡なぜ､無断で要塞都市から出たか教えてほしい」
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作者名：fuotomi x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/fuotomi2
作成日時：2021年3月6日 16時
