☆ ページ10
岩本「人が集まらないうちに本部に戻るぞ」
戻る照と大介を見た亮平は我に返り照と大介を呼び止める。
阿部「ちょっと待ってください!!聞きたい事が…」
岩本「なんだ？俺らは忙しい…」
阿部「なんで患者さんを撃ったんですか？」
岩本「その患者がゾンビだからだ…」
阿部「でも､助ける事はできるんじゃ…」
亮平が照に抗議しようとすると､いきなり大介が亮平に銃を突きつける。
佐久間「ゾンビ化した人間を助ける？医者が考えそうな事だな…助けることなどできないのに…」
阿部「で､でも…」
佐久間「黙れ!!これ以上言ったら引き金を引くぞ!!」
岩本「佐久間､銃を下げろ…ここは病院だ」
佐久間「わかった…」
岩本「あと､ゾンビ化した人間を助ける事は残念ながらできない…これ以上被害を出さないためにゾンビ化した者を倒すしかないのだ…それと､ゾンビに襲われた場所はゾンビが集まりやすくなる｡だから､お前も早くここから離れた方がいいぞ」
照は亮平に忠告すると大介とともにセンターから出ていく。
直後に他の医師を呼びに行っていた看護師が医師を連れて戻って来た。
看護師「阿部先生…」
医師「阿部先生…これは…」
医師と看護師の質問に亮平は何も答えられない。
数日後､病院から謹慎を言い渡されていた亮平は病院の査問委員会に呼ばれて会議室に来ていた。
阿部「失礼します」
会議室に入った亮平に他の病院関係者は冷たい視線を投げつける。
院長「阿部先生｡なぜ､ここに呼ばれたかわかってますね？」
阿部「はい…」
院長の質問に亮平が答えると他の医師たちが亮平を非難した。
医師1「なぜ､患者がゾンビだと気づかなかった!!お前は救命救急センターを潰したのだぞ!!」
医師2「そうだ!!今回は阿部の医療ミスだぞ!!どうせ､学会で誉められたからって調子に乗ってたんだろ!!阿部には医師をやる資格などない!!」
医師たちの言葉に亮平は何も言えなくなってしまう。
院長「静かに!!阿部先生には医師免許剥奪を含む処分を考えましょう」
院長がため息混じりに言うとバンッと音をたてて会議室のドアが開いた。
宮舘「それは困る!!」
会議室に入って来たのは涼太と翔太､辰哉だ｡
いきなり現れた涼太たちに医者たちはざわつくが一人の医師が涼太に声をかける。
？「宮舘伯爵のご子息ではないですか？」
宮舘「櫻井宮廷医､久しぶりだな」
涼太に声をかけたのは亮平の先輩で同じ心臓外科医の櫻井だった｡
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作者名：fuotomi | 作者ホームページ：https://twitter.com/fuotomi2
作成日時：2020年8月16日 0時
