とある同級生の話8th

イベント ページ37

｢いや、あんまり詳しくは言えないけど確か、そのー、なんだろうな、部活の部長が顧問の連絡先を知ってる っていう感じだったの｣

片｢緊急時に、｣

｢そうそう、私部長だったんで…それで教えたらね、余計なことしか送ってこなくて。大変でした｣



震える。怖い。イベントで平気でこの発言をするなつみも、それを聞いたファンのみんなはどう思うんだろうとか、もしかしたら軽蔑されるかもとか怖くて怖くて仕方がない。涙が目にたまるのがわかる。流しちゃダメだって必死に我慢する。





司｢なるほど、さぁ、沢山話しも聞けたところで次のコーナーに参ります。少々準備が必要らしいので、キャストの皆さんがおすすめするこれまで放送されたシーンを会場の皆さんには見ていただきたいと思います。｣


ステージが暗くなると隣に座ってた梅がすぐ駆け寄ってくる。


梅｢舞台袖まで頑張ろ、｣


私を支えるようにして舞台袖に下がる。


あやねるさん達が水をくれて、それを飲む。


｢ふぅ、｣


斉｢ごめん、どうしたらいいか分からなくなった｣

｢ううん、｣


イベント中だもん。変に出たら空気がさらに悪くなるだけ。私たちの空気が悪くなるとアニメの印象も落ちてしまう。

だから、フォローしてくれただけでもものすごくありがたかった。



｢すみません。いけます。｣


リハーサルではなかったこの休憩。

恐らく急遽挟んでくれたのだろう。

杉｢無理はするな｣

悠｢休んでもいいよ｣

｢いえ、いけます｣

花｢体調悪くなったらすぐ梅に言うんだよ？｣

｢うん。｣

梅｢……｣

心配そうにする梅と目が合った。


｢1回だけ、少しだけギュッてして｣

そう言った瞬間大好きな匂いに包まれた。

｢よし！元気出た！｣

まやちゃんもりまちゃんも心配そうにしてるけど大丈夫って頷いてVがあけるタイミングでステージに戻った。

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