41話 棗side ページ41
「棗、棗」
「ん...A?」
「おはよ、風邪ひいちゃうから、寮戻ろっか」
いつの間にか眠っていた俺は、Aにおこされ、目を開けた。
まだそんなに時間は経っていないみたいだった。
「怪我、大丈夫?」
「あぁ。大したことない」
「棗が怪我するなんて..やっぱり元々体調良くなかったんじゃ..」
「そんなに泣きそうな顔するな。ちょっとヘマしただけだ。
相手は銃を持っていた。すぐ仲間に連絡をとっていたから、Aも今後気をつけろ」
「銃って..それじゃあ棗は撃たれて...!」
「Aちゃ〜ん、いる??」
会話を遮ってくれたのは同じクラスの梅ノ宮アンナだった。
「梅ノ宮さん...どうしたの?」
「実はね?お願いしたいことがあって..」
「珍しいね、どうしたの?」
「実は、出し物のお手伝いをして欲しいの」
「出し物って、私学園祭には参加できないし・・」
「そこは鳴海先生に確認済みよ!普段は危険能力系かもしれないけど、出し物のお手伝いをしている時は、私たちと同じ能力系のアリスだけ使って、外部の人にもそれで押し通せるなら構わないって!」
「そ、そんなガバガバ体制で大丈夫なの?この学校・・」
「まぁまぁ、そういうわけだから、ね!お願い!」
「でも・・」
「手伝ってこいよ、」
「棗・・」
「ありがとう!棗くん!」
「え!?私まだなんとも...」
「行こう!Aちゃん!」
「ちょ、ちょっと!!」
Aは手を引っ張られて教室を出ていった。
「くっ...そ」
傷口が開いたみたいだ
ここにいるとまた誰かいるかもしれない。
一旦外に出よう
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作者名:ゆら | 作成日時:2023年9月20日 0時