学園アリス (ページ34)

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34話　棗side ページ34

A自室

「なつ..め...」

呼吸の荒いAの汗をタオルでぬぐい、手を握る。

こいつ、また任務行ったのか・・・

でも本人からも、もちろんペルソナからも何も聞いていない。

「A..目ぇ冷ませよ..」

よほど疲れているのか、今にも起きそうな呼吸をしているのにも関わらず、一向に目をさます気配がない。

俺の任務を少し肩代わりしているのではないか、そう薄々感じていた。

『私が、棗のこと守るから』

『は？何言ってんだお前』

『私の命に変えてでも、棗を幸せに幸せにするの』

昔からそう言っていた。

「俺はお前を守れてるか...？」

Aの頭を軽く撫でると、また小さく名前を呼んだ。

ｺﾝｺﾝ

「棗、入るで？」

「・・なんだよ水玉」

「Aちゃん、心配で・・大丈夫なん？」

「まだ目ぇ覚ましてねぇよ」

「すごい汗やなぁ、熱でもあるんか？」

「さっき確認したけど熱はねぇ」

「そっか！ほんならよかった！

うちも隣いい？」

「好きにしろ」