4話 ページ4
「流架!!」
北の森深くには、流架や佐倉さん、今井さんや委員長がいた。
「この女は失格だ。とっととここから出ていけっ...!」
同時に棗は佐倉蜜柑の髪を掴んだ。
「棗やめて!言ってたじゃん!こいつのアリスを見極めるつもりだって!」
「もうこいつのアリス暴くのに、いちいち手段選んでられねぇよ」
委員長と今井さんの周りに炎が渦巻く
「棗!!もうやめて!!!」
もう私の声は届いていない。
こんなの・・・こんなの違うよ棗!!!
「もうやめて!!!」
瞬間、真っ白な光に包まれた。
「今・・棗、確かに強いアリスを・・・」
「(無効化のアリス...)」
棗の炎が打ち消された。
あの棗の炎が・・・
いつの間にか鳴海先生が駆け付けていた。
「先生...」
棗の額に小さくキスを落とすと、フッと棗は目を閉じた。
「棗...」
「Aちゃん。そんなに心配そうな顔しないで」
「私...また何もできなかった...流架を助けることも、棗を止めることも...」
「そんなに気を追う必要はないよ。これから棗くんを運ぶから、看病手伝ってくれるかな」
「はい・・」
眠ったままの棗の手を握ると、当然のように暖かくて安心した。
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作者名:ゆら | 作成日時:2023年9月20日 0時