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また顔が近づくので
ぎゅっと目を瞑り、口を引き結んだ。
私の意思表示を理解した彼から
「あっそ」と声が漏れる。
あ、よかった。
終わってくれると思ったのに、彼の唇は私の唇ではなく、別の場所を辿り始めた。
口角、頬、耳。
「ん、ちょっ…と」
耳元でぴちゃと音がして、焦って主任の肩を掴んだ。
「しゅ、にん…！ほんと、もうだめ、です…」
耳元から唇が移動し首筋を這う。
「ん…けん、と、さん…お願いですから…」
やっと唇が離れていく。
私を見下ろす彼と見つめ合う。
一体どこまでするつもりなんだろう。
さすがにこれより先は望んでいない。
心の準備もできていないし。
キスをしてしまうのと、体を許すのには雲泥の差がある。
頭ではわかるのに、でも体は反応してしまっていた。はじめてのくせに。
だからこれ以上いちゃいちゃできない。
「どこまで…したら、満足なんですか…？」
「したら、ではないね」
またよくわからないことを言い出した。
「どういう、ことですか？」
「Aが思ってる本当のことを言って。そしたらやめてあげる。なんでもう終わりにしたいの？」
「…キスについては十分わかったので…あの、もう、いいかなって…思って…」
「そうじゃないだろ？本当のこと言えよ」
「本当です」
ほんとなのに、彼は私に何を言ってほしいの？
「A？次もう一度同じ質問をするね。
次嘘ついたら」
「ついた、ら…？」
「確かめるぞ」小さな声だけどすごまれた。
たし、かめる…？
え？え？なにを？
彼の手が私の着ているワンピース型の寝巻きの裾から入りこみ、ひざから太ももをするする上がっていった。
え、まって。確かめるってそういうこと？
触るとかってこと？
彼の手は、私の足の付け根のところで止まっている。
「わかった？」
こくこく頷く。
手がゆっくり服から出て行った。
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にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます！今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年6月20日 12時) (
レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして！にこさんの描くお話がすごく好きです🙇♀️陰ながら応援してます！更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2022年5月29日 21時
