検索窓
今日:7 hit、昨日:11 hit、合計:50,259 hit

35 ページ36

+


いつものように電車に乗る。
座席の空きはまばらだけど、並んで座るところが微妙にないので立つことにした。

私はドア横の手すりにつかまり立ち、主任はドアに体を預けて立っている。


近い。立つ位置絶対近いと思う。



「梅雨になるねー」
まだ雨は本格的に降ってはないが、湿度が高い日が続いている。

「そうですね。雨は通勤もおっくうで嫌です」

「だなー。髪は?セットに時間がかかる?
雨だと湿気で大変だって聞くけど」

私のおろした髪に触れながら言う。


「いえ、あんまり…くせっ毛ではないので…」

「そっか」


この人なんでこう触れてくるの?


私の髪に触れる彼の手を掴む。
「主任。こんな触れたり…おかしいです」

公共の電車なので彼に聞こえるぐらいの声で非難する。


「あーかわいい」

勤務中には見ないような意地悪な顔してくすくす笑って言う。


「一駅乗り過ごして俺の家にこのままくる?」


「いかないです!んむ」
人差し指が私の唇を押さえている。


「声大きいよ」


そうだ、電車だった。
彼の指が唇から離れる。

周りを見回してみるも誰一人私たちを見ている人はおらず、寝ているか音楽を聴いているか、スマホに夢中だった。


「東京の他人に興味ないかんじ、久々だなー」
と彼も辺りを軽く見て言った。



+

36→←34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
208人がお気に入り
設定タグ:SexyZone , 菊池風磨 , 中島健人
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます!今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします! (2022年6月20日 12時) (レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして!にこさんの描くお話がすごく好きです🙇‍♀️陰ながら応援してます!更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にこ | 作成日時:2022年5月29日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。