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「それは、私には知りようがないので…」
小さく反論する。
「ははは。かわいーなー。やきもち妬いてんの?」
「妬いてないです!そんなんじゃないですから」
慌てて否定する。
「えー、妬いていいじゃん」
やはり楽しげに笑って言う。
ほんとにそんな妬くまではない。
真実が知りたかっただけで。
「ほんとに、そんなんじゃ「俺はめちゃくちゃ妬いてるよ」
笑ってはいなかった。
むしろちょっと怒っているような。
「なんであいつと昼食べてんの、とか。ね?」
「なんで…そんなことばかり言うんですか…?」
「森田さんがかわいいからに決まってるじゃん」
当たり前のことわざわざ聞くなよ、とでも言いたげだ。
そもそもかわいいって、なんだろう…。
かわいい赤ちゃん、かわいい犬、かわいいお店…
かわいいと形容されるものは多く、恋愛以外でも抱く感情なだけに、かわされた回答のような気がしないでもない。
私のことが好きだからするわけじゃなくて、かわいいからするってどういうこと?
恋愛に慣れていない私は、男性からのこういう言動をすぐに好きだの恋だのというものに結びつけてしまう。
からかわれているのか本気なのか、菊池主任の言う通りこれが彼の平常運転なのか。
どれにも当てはまるようでわからない。
「いつごはん行く?」
私の思いなんて知らない彼が無邪気に尋ねてきた。
「え?ごはん?」
「そう。約束したじゃん。ご馳走してくれるんでしょ?」
「それは、はい。私はいつでも。遅番の時が主任と終わる時間もほぼ一緒なのでありがたいですけど」
「わかった。じゃあ今度誘うよ」
「はい」
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にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます!今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします! (2022年6月20日 12時) (レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして!にこさんの描くお話がすごく好きです🙇♀️陰ながら応援してます!更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にこ | 作成日時:2022年5月29日 21時