25 ページ26
+
高校も大学も共学だった。
高校ではそれなりに好きな人がいたりはしたが特に告白まで発展することはなく、そうこうしているうちに3年生になってしまった。
そこまで来ると担任が、今の時期に恋人は作るなと言った。受験だからだ。大学になったら絶対できるから。と言って。
まぁそうなるといいな、と思って大学に行ったがこれまた特に恋愛関係に発展する人は現れなかった。
恋人がいたことは今まで一度もないのだ。
いつでも私の周りには当たり前のように男の人がいたのに、だ。
今だって職場には男の人がいるけれど、そういう恋愛がらみの現象なく今日に至る。
女子校だったから、とか、女性ばかりの職場だからなんて言い訳ができないのが辛いところだ。
回想していてそんなに私って女としてダメだったかなと思ってしまう。
「彼氏は欲しいの？」
思考が戻される。
「いたらいいなとはもちろん思うんですけど。
何しろいたことがないので、相手がいないことがすごく寂しくて仕方ないってこともないんですよね。
そういう感覚がないというか」
「それじゃない？」
「え？」
「森田さんはひとりでなんでもできる雰囲気があるよね。あまり隙もないし。ひとりでさくさく帰るじゃん、いつも」
「それは、普通なのでは…？」
「はは、普通はそうなのかもね？
でも森田さん以外の女性社員が遅番の時は、ロッカールームで鉢合わせになるよ。
よく駅まで一緒帰らないか、って誘われる」
わー、そうだったんだ。
他の人は中島主任と帰りたいんだ…
「世の中の人はどんな感じでお付き合いに行き着くんでしょうか」
「そりゃあ、気になる人がいたら食事に誘ったりデートしたりして、じゃあ付き合おうか、ってなるんじゃない？」
「そうなんですね…」
「食事したこととかは？」
「ありますけど…でもなんかやっぱり男の人に慣れてないと緊張してしまうことも多くて…
取り繕ってしまったりで。あんまり上手く喋れなかったりとか」
私は何を話しているんだ？
お酒のせいにするにはそんなに飲んでないのだけど。
+
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 208人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます！今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年6月20日 12時) (
レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして！にこさんの描くお話がすごく好きです🙇♀️陰ながら応援してます！更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこ
| 作成日時：2022年5月29日 21時
