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イヤホンをして音楽を聴きながら駅へ向かっていると、トントン、と肩を叩かれた。
振り向くと「森田さん、おつかれ」
と中島主任だった。
慌ててイヤホンを外し
「おつかれさまです」とぺこりと頭を下げた。
「いつも音楽聞いてるの?」
手元のイヤホンを指して聞かれる。
「そうですね」
「夜道は気をつけな?俺の声聞こえてなかったでしょ?呼んだんだよ名前」
「そうだったんですね、すみません」
「うん、女性の一人歩きでイヤホンは危ないよ?」
「気をつけます」
「今日は暇だったね」
「そうですね」
…って、これ一緒に帰る流れ?
上司と一緒とか気が休まらないんですけど…
でも同じ駅なのに、私はこれでとかいって立ち去るわけにもいかないので、一緒に歩く。
明日は私のオフだからこれくらい我慢しよう。
「…店長から何か聞いてますか?」
フロア異動の件を知っているのかどうなのか聞いてみた。今日ミーティングあってたし。
「あー、うん。森田さんメンズ行くって案でしょ?」
「はい…」
やっぱりもう聞いてたんだ…
「俺は森田さんはレディースフロアの大事な戦力だと思ってるからいて欲しいんだけど。メンズの対応ができるようになるのは悪いことではないから店長の考えなら無闇に止められなくてさ。すっげー嫌だけど」
「そうですか…」
「俺は手放したくないって思ってるし、二宮店長にもそう言ったけどね?」
隣から笑いかけられた。
「それは…ありがとうございます」
「ふふ、ほんとだよ?」
しばらく黙って歩く。
「でもあれだな。菊池がどれだけ二宮店長に森田さんをほしいって言うかにもよるね」
菊池主任の熱烈な勧誘を思い出す。
「そうですね、たしかに」
「まぁいつになるかはわかんないからね。
二宮店長から言われるまでは1階で頑張ってね」
「はい」
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にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます!今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします! (2022年6月20日 12時) (レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして!にこさんの描くお話がすごく好きです🙇♀️陰ながら応援してます!更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にこ | 作成日時:2022年5月29日 21時