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休憩から戻ると少しお客さんの波は引いていたが、ばたついた瞬間があったのか聡ちゃんがヘルプで接客をしていた。
たぶんヘルプで入った聡ちゃんの接客が長引いてる間に他の人たちは接客し終わった、というとこだろう。
「戻りました」
「はいよー。次、早川、昼」
二宮店長が次の人を休憩に向かわせた。
接客後の雑然とした売り場を片付ける。
午後はゆっくりになりそうだな、なんとなくそんな気がする。ピークは終わった感じだ。
聡ちゃんが接客を終えて二宮店長の元へ行く。
「終わったので3階に戻ります」
「おー、ありがとね」
「いえ。お疲れ様です」
私に軽くじゃね、と手を振って3階に上がって行った。
やはりあれからは特に忙しくなることなく、自分の終業時間になったので上がる準備をする。
カウンターで書類を見ている二宮店長の元へ行って「おつかれさまです、お先失礼します」
と声をかける。
「森田さぁ」
手元の書類を相変わらず眺めながら話しかけられた。
「はい」
「メンズどう？」
書類から顔を上げて聞かれる。
「え？メンズ…ですか…？」
「そ。3階のメンズ売り場行くのどう？」
え、これ菊池主任、二宮店長に話したの？
「菊池主任が言ったんですか？」
「菊池？なんで菊池？彼からは別に何も言われてない。俺が今日森田の接客見て思っただけ。あと松島な」
「そう、なんですね…」
上司命令なら従うしかないのだから色々言えない。
「まぁ考えといてよ。じゃおつかれ」
「わかりました…お疲れ様です」
ぺこりと頭を下げてバックヤードへ向かう。
え、どうしよう。
このままじゃ菊池主任の言ってた通りに3階になっちゃう…
でも私の接客を見て、異動させたがいいと思われてるんなら従わないといけないだろうし…菊池主任の誘いには断ったけど、だって別に彼に異動させる権限ないし。
でもさすがに二宮店長に言われてしまっては嫌だとは言えない。
メンズなんて研修の時と、3階が忙しくてヘルプで呼ばれてちょろちょろっと接客するぐらいしか経験ないのにな。
あー、やめやめ。
仕事終わったのに、仕事のこと考えるのやめ。
私は頭を切り替えて家路を急いだ。
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にこ(プロフ) - こたさん» コメントありがとうございます！今回は内容的に心配要素が多いので、応援の言葉が沁みます😭ありがとうございます。引き続き楽しんでもらえるよう頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年6月20日 12時) (
レス) id: 719bc577fe (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - はじめまして！にこさんの描くお話がすごく好きです🙇♀️陰ながら応援してます！更新楽しみにしてます💙 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 3b0c2534bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2022年5月29日 21時
