歌い手の僕と男性声優【男主】

23話　安元side ページ27

Aくんが持ってきた大量のお酒


昼間から飲むのもなんとなく気が引けるけど
まぁいいか


『僕、ウイスキー原液で飲んだの初めてです』


カルピスかよ、ってつっこみたくなるようなセリフに
思わず笑ってしまう


『いつも、サイダーで割っていたので』


鳥「そうなんだ、割るのも美味しいけどね」


少しずつグラスを口に運ぶAくん
おじさん3人に囲まれて、傍から見たら異様な光景だと思う




『ぼく、まさかみなさんとくらせるなんておもってなかったんれすよ..』


1時間くらい経ったかな


Aくんはたったウイスキー2杯で呂律が回らなくなってしまった


遊「あら、もう酔っちゃった？」


『よってないれす！...こんなにめのまえに..だいすきなせいゆうさんがぁ、しんぞうがもちません』


頬を真っ赤にして、突然そんなことを打ち明けてきた


遊「へぇ〜、じゃあ俺のことも好きなの？」


面白がって、Aくんの耳元でそう言った遊佐さん
こんなところで声優発揮しないでくださいよ


『あたりまえれすよ！..ゆさしゃんのこと、きらいなわけないじゃないれすか...』


そのセリフに時間が一瞬止まったかのように停止してしまった


ぇ、まって。ヤバくない？
眉を顰めて、頬をぷくっと膨らませて、更に顔が紅くて


酔っているとはいえ、無自覚なのか！？
流石の破壊力に遊佐さんも、口を抑えて
ヤバイ...と、呟いた


鳥「成人男性には見えない...」


おじさんにはちょっと、いやかなり辛い
流石に理性は保てるけれど、ちょっと危険かもしれない


そう思って、席を立とうとした時


『やすもとしゃん...ぼくのことすきれすか？』


服をぎゅっと掴み、トロンとした目でしっかりと俺の目を捕らえてきた


うぐっ


安「もちろん、大好きだよ」


そう伝えると、にへらっと笑って机にうつむせになって寝てしまった


......


安「っはぁ、よく耐えた俺」


自分で自分を褒め称える
いや、本当によく我慢したと思うよ


鳥「Aくんの先輩が言ったことよく分かったよ」


遊「お酒は与えないようにしないとね、こんな可愛いの後輩たちが見ちゃったらたまったもんじゃないからね」


安「そうですね...」


こんなの見せた暁にはいつ襲われるか


Aくんの貞操は俺が守るよ←


Aくんが起きたあと
ちゃっかり鳥海さんが撮っていた映像を見せて


お酒は控えるよう頼んだ


１週間くらい、俺たち3人にひたすら謝ってたのも可愛いななんて

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