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〃 ページ32
アモンは催促するように言葉を続ける。
「早くせい!『迷宮』は崩壊する。取り残されれば死ぬるのみだぞ!」
「おねえさん、早く!!」
「何してんだ!死にたいのか!?」
アラジンと琥珀も呼びかけるが主人のことが心残りらしく、後ろに振り返るとジャミルのもとへ走って行く。
「!?なんでそんな奴気にかけるんだよ!?置いてっちまえば自由になれるのに、今までそいつに散々、嫌なことされてきたんだろ!?」
アリババの声にも反応せず、一直線に走る。間の前まで来た所でモルジアナはピタッと止まる。
この男を置いて行けば自由になれる。自分だって分かっているのに、植え付けられた記憶が鎖となってそれを許さない。
『俺を助けろ、モルジアナ!』
頭の中で男の声がこだまして離れない。
この男に手を差し伸べるべきなのか、と思いながらもモルジアナは震える手を伸ばす。
だが、それを食い止めるようにゴルタスがモルジアナとジャミルの間に割って入った。
「ゴ、ゴルタス!?生きて────」
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作者名:名無しさん | 作成日時:2017年12月30日 21時