39. ページ40
.
大ちゃんもう、家に来んといて。鍵も処分して
これを人は別れというのか、
それとも、拒絶＿＿？
どちらにせよ、理解するまでには
かなりの時間を要したことに変わりは無かった＿＿＿
あるときから、大ちゃんの様子がおかしくなった。
そんなの、すぐに分かった。
きっと何かをずっと隠すのに必死だったんだろうけど。
不思議だよね。
知り合ってからそんな長い年月は経ってないのに。
こんなにも分かってしまうんだから。
やっぱり人って好きなものに対する情熱が深いように、
好きな人に対しても知りたい、理解したい
そんな気持ちが強くなって、
比例するように驚くスピードで彼のことを知っていく
困ったときにする仕草も、
嘘をついてるときの目の動きも。全部わかる。
だからね、全く理解できなかったってのは
私も嘘になるのかもしれない。
本心じゃない言葉を打ち込むときに、
絵文字がなくなってしまう癖だってちゃんと知ってるから。
A分かった。ちゃんと鍵屋さんに破棄してもらうね。
だから、私はこう返したんだ。
こんなときも冷たいって言われちゃうのかな〜〜。
でも、ね、本心じゃないんだろうなって思っても
頭のどこかでは今回は違うのかもって、
あー私、要らなくなっちゃったのかもって・・・
気付いたら涙が止まらなくって、
ここにきて嫌でも気付かされる。
あー私、こんなにも大ちゃんのこと好きになってた。
大事で仕方がなかったんだって。
デリバリーやめなきゃよかった。
せめてそこが繋がっていれば、
理由をつけて彼に会いにいけたかもしれないのに＿＿＿
顔がぐちゃぐちゃになるほど泣いて、
次の日は仕事にもいけないくらいには
心も身体も疲れきってしまっていた＿＿＿＿
・
・
・
A分かった。ちゃんと鍵屋さんに破棄してもらうね。
『 ・・・相変わらず、やなぁ... 』
俺は、Aちゃんから離れることを選んだ。
かっこつけやって言われるかもしれへんけど、
これがAちゃんを守る為の最善の選択やったと思う＿＿＿
『 ごめん、な… 』
Aちゃんのぬくもりが恋しくて、
自分をぎゅっと抱きしめてみたけど、
ただ虚しくなっただけ。
もう、キミを呼ぶ理由が無くなってしまった今、
俺は、どうしたらええんやろって、
ただ一人、部屋で佇んでいた＿＿＿＿
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 968人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fumi(プロフ) - まっちゃさん» わぁ…ありがとうございます！嬉しいです🥺マイペース更新ですがよろしくお願いいたします☺️ (10月10日 2時) (
レス) id: f43f639b70 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - 最近Fumiさんの作品をめっちゃ見てます…！好きです…！これからも更新楽しみにしてます！（無理だけはなさらないでくださいね） (10月4日 22時) (レス) @page37 id: ab6afd240e (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - ごんさん» わっ、、、！「 力不足 」ですよね…！完全に打ち間違えてました、、！ご指摘ありがとうございます〜！！！訂正しましたっ！ (9月7日 16時) (レス) id: 82dc30ea09 (このIDを非表示/違反報告)
ごん(プロフ) - 「役不足」とは役目が実力不相応に軽いこと、与えられた役目に満足しないことという意味です。 (9月7日 9時) (レス) @page36 id: b783c3db3d (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - りあさん» 嬉しいですっっ🥺💞ありがとうございます〜〜！🫶🏻 (7月20日 23時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2023年7月17日 22時
