33. ページ34
.
こんな話を急にするのはどうなの、
って感じだけど。
実は意外にも先に進むのには時間がかかった私達。
まあ原因は私なんだけど＿＿＿
というか意外って言うのもなんか変？
いやでも、それまでのスピードというか、
彼が距離を縮めるのが早かったから
恋愛自体が久しぶりだった私からすると
激流みたいだったわけで。
だから＿＿＿＿
『 明日オフやから泊まってたらええやん 』
「 え…い、いいよ 」
『 なんで顔引きつるん笑 』
「 べ、別に？ 」
恋人になっても家に泊まったのはまだ１度だけ。
それも気持ちを伝え合った日。
さすがにその日のうちにどうってことはなくて。
『 いちゃいちゃしたい 』
『 我慢してんねんで 』
なんていうわりには、
何かのボーダーラインがあるのか、
それ以上進むことはないまま。
というかそれをいいことに私が
それからそういう機会を取り除こうと
無意識にしてしまっていたのかもしれない＿＿＿
そんなことが続いて２ヶ月くらい経って。
「 じゃあまたね 」
って当たり前に帰ろうとすれば＿＿＿＿
『 いや、今日は帰さへん 』
「 ？？！ 」
『 なんでいつも逃げるんよ 』
「 に、逃げてないよ 」
『 じゃあ、今日は居って？ 』
「 ・・・・ 」
多分、大ちゃんは全部分かってる。
分かってるけど、確信をつくことは言わない。
でも分かってるからこそなのか。
あからさまなことは絶対にしなくて。
その日の夜もかなり深い時間まで映画を見て、
気が付けば２人でソファでうとうと、、
目が覚めれば私は彼の肩にもたれかかっていた
「 ん…寝ちゃってた… 」
『 …… すー… 』
「 大ちゃんも…寝てる、 」
まじまじ寝顔見るの、初めてかもしれない＿＿
「 まつげ長いな… 」
『 ….っ、 』
「 …？ 」
『 …A…ちゃん、 』
「 なぁに、 」
きっと夢の中、気付かないだろうけど
彼の呼びかけに応えてみる。
すると、今まで眠っていたはずの
彼の目がぱちっと開いて。
『 ……Aちゃん、 』
「 あ、起こしちゃっ… 」
『 Aちゃん好き…ちゅーしてい？ 』
「 へ、どうし…んっ 」
思い返すと本当に恥ずかしい。
余裕のない彼の様子に終始ドキドキしっぱなしで
多分私達史上、１番甘ったるい空気感だったと思う＿＿＿
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 968人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fumi(プロフ) - まっちゃさん» わぁ…ありがとうございます！嬉しいです🥺マイペース更新ですがよろしくお願いいたします☺️ (10月10日 2時) (
レス) id: f43f639b70 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - 最近Fumiさんの作品をめっちゃ見てます…！好きです…！これからも更新楽しみにしてます！（無理だけはなさらないでくださいね） (10月4日 22時) (レス) @page37 id: ab6afd240e (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - ごんさん» わっ、、、！「 力不足 」ですよね…！完全に打ち間違えてました、、！ご指摘ありがとうございます〜！！！訂正しましたっ！ (9月7日 16時) (レス) id: 82dc30ea09 (このIDを非表示/違反報告)
ごん(プロフ) - 「役不足」とは役目が実力不相応に軽いこと、与えられた役目に満足しないことという意味です。 (9月7日 9時) (レス) @page36 id: b783c3db3d (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - りあさん» 嬉しいですっっ🥺💞ありがとうございます〜〜！🫶🏻 (7月20日 23時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2023年7月17日 22時
