■ thursday ページ44
.
『 A、行くで 』
「 うんっ 」
いつの間にかこうやって名前を呼ばれて、
そのまま手を引かれて歩いていくのが
心地いいと感じるようになった。
和也の隣に居ることが、ほっとして。
安心するようになった。
だから、貴方を選んだんだ＿＿＿＿
『 …え？ 』
「 だからっ、、 」
『 待って待って、なんていうたん？ 』
「 和也と、一緒に、居たいって、言ったの 」
『 ちゃうって、その前！ 』
「 ちゃんと聞いてるじゃん、、 」
『 はっきり聞こえへんかったんやって 』
「 …だから…和也が、好きって、っ！ 」
『 俺もっAがめっちゃ好き！！ 』
男の人にこんなに飛びつかれたの
初めてってくらい凄い勢いで。
危うく後ろに吹っ飛びそうになったけど
力もそれなりにあって体幹のいい和也だから
しっかり抱きとめられた
『 絶っっ対に幸せにしたる 』
「 うん、」
『 後悔させへんからっ 』
「 うんっ、 」
和也の腕の中で、少しだけ泣きそうになった。
こんなにも私のことを想ってくれていた人が
ずっと近くに居たんだ＿＿＿_
そんな様子を分かったかのように、
和也の大きな手が私の頭を優しく撫でる。
和也ってこんなに包容力あったんだっけ。
同い年のはずなのに。
どこか、大人っぽさを感じてどきっとした。
『 なあ、A〜？ 』
「 ん〜？」
それは、いつもの仕事帰り。
恥ずかしげも無く、繋いだ手を揺らしながら
何気ない会話と変わらないトーンで和也は言った。
『 結婚、しよか 』
「 …へっ？ 」
『 結婚、しよ 』
「 ん？なに、冗談ならやめ… 」
またいつものパターンだと
信じて疑わなかった私に対して、
いつになく真剣な表情の和也がそこにはいて。
「 …本気で、言ってるの…？ 」
『 冗談で、言うわけないやろ 』
繋いだ手とは反対の手がポケットから出されて
その手には、いかにも、な箱＿＿＿
「 う、嘘… 」
『 Aさん、俺と結婚してくれませんか 』
「 っ、、 」
返事なんか、決まってるのに。
上手く言葉に出来なくて涙だけが流れた。
『 ずっと、俺が守ったるから 』
「 うんっ 」
『 一緒になろう 』
「 うんっ… 」
理想のプロポーズとはかけ離れ過ぎていたのに。
世界中で自分が１番幸せなんじゃないかと
思ってしまうほど、幸せな夜だった＿＿＿＿
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 778人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fumi(プロフ) - コムねこさん» わぁ、ありがとうございます🥹そんな風に言っていただけて書き手としては嬉しい限りです🥲💓実はafter story書き出します🥹🥹ぜひまた見ていただけたら嬉しいです☺️ (6月2日 0時) (
レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - Mayさん» はじめまして！そう言って頂けて嬉しいです🥰これからもお楽しみいただけますように☺️💘 (5月17日 10時) (レス) @page47 id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - 初めまして😊fumiさんのお話大好きで何度も読み返してニヤニヤしてます✨付きあった瞬間がめちゃくちゃキュンキュンするので、大橋くん最高でした❤️これからもラブラブな様子を見たいです。楽しみにしてます✨ (5月13日 11時) (レス) @page44 id: bd032340ec (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - Daigo0211さん» いつもありがとうございます🥹7人共悩みながら書いてきたのでそう言って頂けることが本当に嬉しいです🥲 (2023年5月4日 10時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - かなっぺさん» 何度でもコメント嬉しいです🥺いつもありがとうございます…！恭平くんのお話についても…😭励みになります🥹番外編というか、その後？書きたいなぁと思ったりしてます🥰 (2023年5月4日 10時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2023年4月2日 14時
