2. ページ2
.
( そろそろ結婚するか )
自宅でテレビを見ていた時に
あっさり言われたプロポーズは正直全く嬉しくなかった。
でも、彼とは腐れ縁のような関係で
くっついたり離れたりを繰り返し、やり直してから7年。
もう私の人生に彼以外の選択肢なんて
存在しないと思っていた。
だから。
どんなに嬉しくなくたって。
せめてちゃんと素敵なプロポーズして欲しかった
なんて気持ちがあったにしたって。
私の答えは1つしかなかったんだ＿＿＿＿
「 そうだね。しよっか 」
( 仕事は？どうする？別にやめてもいいけど )
「 うーん、ちょっと考える。」
( 俺的には帰ってきてご飯あるほうが嬉しいけどなぁ )
「 そう、だよね。でも私も仕事は好きだし 」
( まあちょっと考えてみてよ、)
実際のところ、仕事が好きというよりかは
彼以外との人間関係が断ち切れてしまうことが
正直怖かったところがある。
このときは、まだそんな気持ちだけだった。
そう、このときは。
結婚の話が進みだして少し経った頃。
職場にある人が異動してきた。
それが、私の運命の歯車を狂わせる人だなんて
全く想像してもいなかった。
『 西畑、大吾です 』
一応後輩にあたるわけだけど、
そこまで年齢は変わらない彼は大阪支社では有名な
云わば��できる男��なわけで。
こっちでも噂は聞いたことがあった。
でも、勝手なイメージでお堅い人なのかと
思っていたからびっくり。
どちらかといえば柔らかい雰囲気で、
笑った顔は、正直可愛い・・・
いや、私何言ってんだか。
暫く私がこっちの仕事について伝えていくことになり、
必然と一緒に居る時間が増えた。
最初はお互いに敬語だったのに、
ちょっとずつそれも抜けて、端から見れば
先輩後輩には見えないのかもしれないほど
仲良くなれてきていたと思う。
『 なあA、これ聞いてもええかな 』
「 うん、いいよ、それは… 」
気付けば仕事でもいいコンビだと言われ、
一緒に1つのプロジェクトを任されることもあった。
そんな時間がいつしか楽しいと、
居心地がいいと感じ始めていたのは、
入籍をあと1ヶ月後に控えていたときのこと＿＿
「 あのさ、西畑くん、、」
何回も言おうとした。
でも言えなかった。
だって、どこかで
引き止めてくれないか、なんて
そんなやましい気持ちが湧いてしまっていたんだから＿＿
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 779人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fumi(プロフ) - りょうさん» ありがとうございます…！余裕があったら続き書いてみます…！☺️ (9月1日 0時) (
レス) @page47 id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結？おめでとうございます！続編楽しみに待ってまーす🫡 (8月30日 23時) (レス) @page47 id: f81b8b1a26 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - いちご大福さん» コメントありがとうございます…！わぁ…なんて嬉しいお言葉でしょうか🥲ありがとうございます🥹2人の結末やいかに、、、 (7月17日 17時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福(プロフ) - あ〜続きが気になる。できれば、できれば幸せになって欲しいです。fumiさんの描く大吾くんがめちゃめちゃ好きです！応援しています😊 (7月16日 8時) (レス) id: 141b81de70 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - かなっぺさん» 何かイメージ出来るのこんな役ばっかりなんですよ🥹どうしましょ(笑)ありがとうございます🥹2人は幸せになれるんでしょうかね、、、🥲 (6月2日 1時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2023年4月2日 0時
