僕の全てを君にあげる[ naniwa ] (ページ9)

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◻︎ わたしの仕事ページ9

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「アイドル…グループですかぁ… 」

私は芸能マネージャーをここ数年勤めていて、
ある会社に所属しているわけだけど。
次の春から新しいアーティストのマネージャーに
つくことになった。

少し乗り気ではないのは、
相手がアイドルであるからというのもあるし
ましてや＂男性アイドルグループ＂だから
色々大変そうだなぁ、、なんて
この時は少し、いやかなり偏見があったと思う

だけど、周りの同僚にその話をすると
「いい子たちだよ〜ほんとに。」
「わ、最高じゃん〜絶対楽しいよ」なんて
プラスの意見しか返ってこなかった。

そんな彼らと、
一緒に仕事を共にするようになり気付けば数ヶ月＿＿＿

「西畑さん、来週の収録なんですけど… 」

『台本見たで、ちょっと色々確認したいから
　入り時間早めてもええかな？』

「もちろんです。私がお迎え行きますね」

『 …そのつもりやったって顔してる』

「そう言うだろうなぁって思ってたので。笑」

『畑井さんには何でもお見通しやな。笑』

最初、一番警戒されていたであろう西畑さんは
少しずつ、笑顔を見せてくれるようになった。
大橋さんといるときみたいに
ゲラゲラ笑ったりはしないけど＿＿＿＿
でもそれが私としては嬉しかったりもする…実は。

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『畑ちゃんのリップどこの？』

「＿＿＿＿のだよ」

『薄づきやのにかわええなぁ』

仕事仲間であるのは重々承知の上で言う。
彼は、お友達みたいな存在。
流星くんの前では何故か、素の自分で居られる。
それが良いことかと言われると
本当は怪しいのだけれど＿＿＿＿

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『 Aちゃーん！！！』

「はぁ、、だから長尾さ…『畑井ですぅ〜やろ？笑』

「このやり取りいつまでします？」

『楽しいからずっとしよ〜や〜笑』

「いい加減にしてください〜！」

西畑さんとは違った意味で、
最初にかなり警戒された長尾さんは、何でか
いつも人懐っこく関わってくる。
別に嫌なわけではないけど、
このノリに巻き込まれたら大変そうだなぁなんて
思ってしまったりして。
自然と距離を取ろうとしてしまう私だった。

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だけど、
それぞれ違った関係性の中でも、
少しずつ、＂それ＂は変化していく＿＿＿＿

この時はまだ、
微塵もそんなこと、感じてはいなかったけれど…

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