僕の全てを君にあげる[ naniwa ] (ページ8)

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◾︎ 第一印象 ( side 大橋 ) ページ8

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何でか、謙杜の“Aちゃん”呼びは
「やめてください」なんていうのに、
俺にはAちゃんと呼ばせてくれるこの子＿＿＿＿

“畑井A”

数ヶ月前、有り難いことにお仕事が増えてきた俺らに
マネージャーが増えることになった。
そりゃそうやわ、マネさん達やって生活があんのに
ずっと俺らに付きっ切りなんて、そりゃ大変よな＿＿＿＿＿

だけど、こんな男だらけの世界に、
ぽつんと現われたのは、
正直何考えとんのかわからへん女の子で。

もちろん女性のスタッフさんやって居るけど、
マネージャーっていう近い存在では初めての経験で。

俺だけや無い、メンバーだって。
特に大吾とか、正直戸惑ったと思う＿＿＿

でも、そんな俺らの不安？って言うんかな、
そういうもん全部取っ払ってしまったのは
“Aちゃん自身”

『 Aちゃん、明日のさ･･･』

「ある程度は大橋さんの使ってるもの揃えられてるので
　足りない物だけご持参いただければ、」

『まじ？仕事早すぎやん』

「以前もそうだったって伺ってたので」

『すごいなぁ～家で休めてるん？』

「？？それ、私から皆さんにお返しします。」

『えっ？？笑』

「皆さんに比べたらへでもないですよ」

なんて、言うけど。
ちゃんと知っとる、ホンマはめっちゃ大変なんやって。
きっと寝る時間削ったりしてんちゃうかな

だけど、そんなところを全く見せへんのがAちゃん。
というか多分、この子の素の部分さえ正直わからん。
そういうとこも見せへんしなぁー･･･

１人だけ、例外が居るけど＿＿＿＿＿

『畑ちゃん、今度お買い物付き合って』

「いいよ、取材の帰りにする？」

『寄れる日あるかな？』

「スケジュール確認しておくね」

『わーい！楽しみやなぁ～～』

なんでなんやろう？
俺だけや無い、みんな疑問に思っとる。
流星だけ、距離の縮め方が異常で。
Aちゃんもまた、流星にだけはラフに話す＿＿＿

そんな姿が１番気になって仕方がなさそうな大ちゃん。
気になるけど、気にしてへんふりしてんのが恭平。

なんて客観視しながらも、
俺も気になるっちゃ気になるんやけどね。

本人に聞いてみるんが１番なんかな＿＿なんて、
聞けるわけもないのに、言ってみたりする。

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