僕の全てを君にあげる[ naniwa ] (ページ7)

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◾︎ 第一印象 ( side 藤原 ) ページ7

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出会い方は、結構最悪やった気もする＿＿＿＿

謙杜が「ちょ、丈くん、変な人おんねん！」なんて
騒いで俺や周りのスタッフさんを呼びつけて
言われた部屋に入った

「あ・・・」

俺もこの世界に入ってそれなりに経つ。
見た目の雰囲気や、出立ちで
何となくはその人がどういう立ち位置の人は分かる
だからこそ、彼女が怪しい人やないってのは
一瞬でわかった。

『あの、もしかして… 』

「あ、初めまして。
　本日からご一緒します、畑井Aと申します」

『 …っ！やっっぱり、そうですよね？』

そうや、この人や。
昨日別のマネージャーから伝えられていた
新しく来るマネージャーってのは＿＿＿＿＿

そこまで話してもきょとん顔の謙杜に
経緯を説明して、謝らせて、、、、今に至る。

『ホンマに謙杜が失礼なこと言うてすんません。』

「いえいえ！全く気にしてませんから」

『悪気はないんですけどね、』

「分かってます。笑」

さっきまで、淡々と喋るばかりだったのに
ふっと笑って見せた彼女。
笑ったりもするんや、なんて、
第一印象とは違った雰囲気を感じた。

『俺ら、こんな感じなんで大変かもですけど
　長い目で宜しくお願いします』

「こちらこそ。
　お手伝い色々と出来ればと思いますので」

今思えば、
ちょっと堅っ苦しいやり取りやったと思う。
でも、出会いから数週間後くらいかな、

「ひっ！！あ〜！！惜しいなぁ〜今の！！！」

『？！！』

「もうちょい右だったら、、！！」

『 …畑井、さん？』

あんな感じからは想像もできひんほどに、
彼女が好きなものに熱くなる瞬間を知った＿＿＿

「 …内密にお願いします。」

『別に隠すことやないのに。笑』

「でもなんか、恥ずかしいので… 」

その時見せたはにかむ照れた顔に
＂かわええな＂なんて思ってしまったことは
心のうちに留めた。

だけど、それを掻き乱すのはやっぱり、
良くも悪くもこいつ＿＿＿＿

？『 Aちゃん〜』

「 …？どうかしましたか？」

？『髪色変えたん？』

「え、、あ、はい。良く気付きましたね」

？『お、やっぱりや〜〜似合ってんで。かわいい』

＂かわいい＂とかそんな軽く言うなって＿＿＿＿

これは別に、
ヤキモチとかそういうんや無いから、、、

無いからな？

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