僕の全てを君にあげる[ naniwa ] (ページ5)

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◾︎ 第一印象 ( side 道枝 ) ページ5

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「とりあえず、数ヶ月はみなさんとご一緒して、
　その後は道枝さんにメインでつかせていただきます。」

『あっ、はい。よろしくお願いします。』

「何か不安な点や、ご心配なことあれば
　いつでも言っていただければと思いますので」

『あっ、はい。』

「早速ですが･･･何かご質問はありますか？」

『あー･･･えっと、、特には･･･』

第一印象って言っても、
正直、なんか緊張しとって覚えてへんのが本音。
だってまさか女の人やなんて思わへんし、、
異性のスタッフさんは今までも全然居ったし、
関わってきた事だってあるけど、
マネージャーさんとなるとまた次元が変わってくる。

だって、お仕事のときはほぼ付きっ切りやし、
最近の家族よりも一緒に居る時間長いんちゃう？って
思うくらいやもん＿＿＿＿＿

「道枝さん」

『あっ、はい』

「やりづらいことあったら言ってください」

『えっ･･･？』

「上に掛け合って別の方を人選することも･･･『えっえっ･･･！』

「･･･？？」

『大丈夫です。そんなん、ただ、その、
　俺がちょっと緊張しとるだけなんで、すいません、なんか･･･』

「いえいえ、私も緊張してますよ。」

落ち着いた表情の中、「緊張してる」なんて
言った畑井さんは、全然そんな風には見えへんくて。

絶対嘘やろ～～って顔で見てみたら、
何でか畑井さんはふわっと笑って見せた＿＿＿＿

『･･･！』

「今、嘘だ～って思いました？笑」

『思い、ました、』

「お顔に出やすいんですね。笑」

さっきまでド緊張しとったのに、
不思議と今は“ド”がどっかに行ったような感覚。

その日から彼女はメンバー全体のスケジュールを把握しつつ
俺の傍に基本的にはいて、色々なサポートをしてくれた。

流「畑ちゃんがな～～」

謙「 Aちゃんどこにおんの？」

『・・・』

何でか親しげに彼女を呼ぶメンバーが
羨ましくなるほどには、
自分の中で畑井さんの存在はどんどん
大きくなってきていたようにも思う＿＿＿＿

『はた･･･A･･･さん』

「？？？どうかしました？」

『明日･･って･･･』

「明日はオフですよ、ゆっくりお休みください」

きっとこれからも、
こんな日々の繰り返しなんやと思う＿＿＿＿

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