僕の全てを君にあげる[ naniwa ] (ページ35)

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∟ ◾︎ 立候補ページ35

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最初はちょっとした優越感やった。
誰よりも先にAちゃんと仲良なって、
メンバーもそれに驚いとったし、
その反応もなんか嬉しくて。

俺とAちゃんってめっちゃ仲ええんやで～って。
別にあえて言わへんでも、
仲ええのは明らかやったもん。

もう結構前やけど、大ちゃんにつっこまれたことがあった。

西「流星、珍しいよな」

『ん？何が～？』

西「ほら、、その、畑井さん？」

『 Aちゃん？Aちゃんがどうしたん？』

西「親しいやん？急激に」

『ああ～～笑別に珍しいことないけどな』

いや、それは嘘＿＿＿
新しい輪、みたいなんが得意やない俺やから
どちらかといえば仲良くなるのに時間かかるタイプ。
最初は当たり障りない感じから始まって、
気付いたら仲良くなってる？みたいな感じ。

俺のことよく知っとる大ちゃんが感じる違和感は
間違ってるわけなんかないのに。

それに大ちゃんは、それだけやなくって
俺の中にある今までじゃ考えられへんかった感情にも
多分気付いとるんやろうな＿＿＿＿＿

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『･･･Aちゃんってさ好きな人とかおらんの』

ある時、ふと口をついて出た言葉。
何でこんなこと聞いたかって、それは、
Aちゃんの中に今居る奴が誰なんかな～って
単純に気になったから。

「別に誰もいないよ･･･？笑」

『ふーん、じゃあそういうことにしといてあげる』

まあ、当たり前に誤魔化されたけど。
そんなん予想通りやったからええか＿＿＿＿＿

『･･･誰も居らんならさ、その枠、俺にちょうだい？』

そして、さらっと言ってみた言葉。
Aちゃんが驚くに決まってるってわかっとって
あえて口にする＿＿＿＿

でも、自信なんか全くない。
だってきっとAちゃんが俺のことを
そんな目で見ることなんか絶対あらへんから

『なーんて。笑』

頭ん中、そんなこと考えたら
急に怖なって、誤魔化してしまう辺り、
こういうとこがあかんのやろうな…

でも＿＿＿＿＿

「 …それ、は、流星くんの中に、私がいるってこと…？」

誤魔化すことなんて、許されへんみたいや＿＿＿＿

『 …うん、居るよ。』

俺は、好きになったらあかん人を、
好きになった＿＿＿＿＿

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