◻︎ 急接近のワケ ページ34
.
流星くんはよく、他のメンバーに
どうして私と親しくなるのが早かったのか聞かれて
『 内緒〜〜！ 』なんていうんだけど、
私が答えを言えば、正直正解なんて無い＿＿＿＿
もちろん趣味が合ったり、同じ物が好きで、
気が合うことが多いのが１番だけど、
こんなに最初から友達みたいになれたのは
流星くんの人柄だったと思う。
気はしっかり遣ってるのに、
でもずけずけと物を言うこともある。笑
そんな彼の人への関わり方が
なんだろう、いい意味であっという間に壁を壊して
というより溶かしていったイメージ。
こういう経緯をどうして彼が内緒、というのかは
真実は私にも分からない＿＿＿＿
『 Aちゃん、次の雑誌、春メイクやねんけどさ 』
「 うん、ピンク系のやつね 」
『 なんかええの知ってる？最近気になってるやつとか 』
「 うーんそうだなぁ･･･ 」
大抵はこうやってメイクの話をすることが多い。
でも＿＿＿＿＿
『 ･･･Aちゃんってさ好きな人とかおらんの 』
「 ん･･･？急にどうしたの笑 」
『 いや、忙しいやん？恋愛とか出来るんかなぁって 』
「 そんな余裕、ない、かな？
…前に恋人いるって嘘ついちゃったことあるけど…」
『 え、そうなん…？ 』
「 うん笑 色々あって 」
『 そっかぁ。 」
少し遠くの何かを見つめながら、
ぼそっと呟いた流星くんはその言葉の後ため息をついた
「 でも、好きな人がいると頑張れるよね 」
『 ･･･確かに。これ頑張ったら会える〜！とかな 』
「 そうそう。顔、見れるだけで嬉しかったり･･ね･ 」
別に、誰かのことを頭に浮かべた訳ではない。
違う、別に好きとかじゃ＿＿＿＿
そんなの、絶対にありえな･･･『 ･･･誰のこと考えてるん？ 』
「 え･･･？ 」
『 Aちゃんの頭ん中に居るの誰なんやろうなぁって 』
「 別に、誰もいないよ･･･？笑 」
『 ふーん、じゃあそういうことにしといてあげる 』
怪しそうな目で見てくる流星くんと
怖くてしっかり目が合わせられなかった。
その大きな瞳に全部見透かされそうで、
ましてやそれが＿＿＿＿＿
こんなの知られたら、きっと全部壊れちゃ･･･
『 ･･･誰も居らんならさ、その枠、俺にちょうだい？
なーんて。笑 』
え･･･今、なんて･･･？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 307人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2024年2月22日 17時
