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『 今日、飯付き合ってくれへん？ 』
「 え、私ですか？ 」
『 そう、Aちゃん。 』
「 別に･･･構いませんが･･･いいんですか？ 」
『 うん、Aちゃんと行きたいなぁって 』
勢いでご飯に誘ったのは、
なんか特別な理由があったわけでもなく、
仲を深めたいなぁなんていう軽い気持ちで。
当の本人は何人かでのご飯やと思ったみたいで
いざ２人だと分かった瞬間に
ちょっと目を見開いていた気がしなくもないけど＿＿＿
「 珍しいですね、なんか 」
『 そう？ずっと誘おう思っててんけど
なかなかタイミングあらへんかったし 』
「 確かに大橋さんと一緒になるの最近少ないですもんね 」
『 他のメンバーとは行ってん？？ 』
「 収録終わりとかに行ったりしますよ〜たまに 」
『 へぇ、そうなんや 』
そんな会話をしながら、
Aちゃんがかばんから取り出したポーチに目がいく＿＿＿
ん･･･？そのストラップ＿＿＿
『 なぁ、それ、 』
「 えっ？ 」
『 それ、どうしたん？ 』
「 えっ、あ、これですか？いただいたんです 」
『 誰に･･･？ 』
「 …えっと、友達？ですかね 」
視線を斜め上に向けて、そう呟いた言葉は
きっと嘘やってまる分かりで。
その瞬間、それを誰があげたのかさえも
分かってしまった俺の、この複雑な気持ちよ＿＿＿＿
『 俺、それどっかで見たことあんねんな〜 』
「 あ、そうなんですね。お守りだから、
他にも持ってる方居るのかもですね･･･ 」
『 誰やったっけな〜持ってたの･･･ 』
「 そうだ、大橋さん次これ･･･『 あ、そうや。大ちゃんや 』
俺もちょっと意地悪やったのかも。
多分、大吾から言わんよう口止めでもされたんかな。
手元に落ちていた視線が一気に上がって目が合えば、
明らかにその目は揺らいでいた。
『 ずるいなぁ〜･･･ 大ちゃん。
置いてけぼりは俺の方ってか。 』
「 え、、、、 」
『 俺は無理や、なんて言うてたのに。』
「 大橋さん･･･？ 」
『 なぁ、Aちゃん。俺のことさ、
“和くん”って呼ばへん？？ 』
「 へっ・・・？ 」
『 みんなばっかり、ずるいんやもん＿＿＿ 』
別に、なんとも思ってへん。思ってへんけど。
なーんか嫌。
なんなんやろなぁ、これって。
・・・今度、大吾に言ってみよかな〜なんて。
それもまた意地悪か。笑
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作者名：fumi
| 作成日時：2024年2月22日 17時
