◾︎ 2人だけの秘密 ページ26
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『 A〜〜今日どうする？ 』
「 しーっ、声が大きいって 」
『 えっ？ 』
Aが俺の家に来て密かにゲームの特訓をするようになり
気付けば数ヶ月が経っていた。
別に隠す必要なんてあらへんやろ〜って言うてんのに
タレントの家に通うマネージャーなんてありえないって
頑なに隠される。それはメンバーにも。
最初はなんなん面倒くさいな〜なんて思ってたのに、
最近はこのやり取りが楽しくなってきて。
Aが隠そうとすればするほど、
ちょっと匂わせたくなるんはなんでやろな〜〜
別にやましいことなんて1ｍｍも無い。
だから別にばれたってなんてことないはずやのに。
２人だけで、秘密の共有をしてるこの感じがなんか
たまらんのよな＿＿＿＿
それに、やましいことは確かに無いけど。
やましい気持ちが１ｍｍもないかといったら嘘になる。
え？何言ってんって感じ？
まあ、今のところAにバレてはないからええかなぁって。
「 ごめん、恭平、これどうやるんだっけ 」
『 これはこっち、ちゃんと握って 』
「 はい、こう、だよね、うん、 」
『 そう、それやったら大丈夫 』
あと、もう１つ秘密があって。
Aは、２人のときだけ俺のこと名前で呼ぶ。
まあゲーム内の名前がそのまま恭平で、
呼びやすいからってのが理由なだけなんやけど＿＿＿＿
たまに現場でもそのまま名前で呼びそうになって
慌てて言い直してるとことかさ、
なーんかかわええよなぁってなって、
もうそのまま呼んでくれたって全然いいのに。
『 ・・・・ 』
「 あーまたこんな時間だ〜〜 」
『 もう隣住んだら？部屋空いてんで？ 』
「 なんでよ。笑 私だってずっとみんなのマネとは
限らないんだから。 」
『 え、そうなん･･･？ 』
「 そう、だよ？代わったりもあるでしょ？ 」
『 ・・・嫌やな、それ 』
「 仕方ないんだよ〜〜雇われてる立場だからね 」
ゲーム画面と睨めっこしながら、
こんな時間といいつつ手は止まらないAは、
俺が言うのも変やけど、結構センスはあるほうやと思う。
『 ふーん、じゃあマネやめたらもう来んの？ 』
「 さすがにその前に弟子卒業するよ笑 」
『 弟子や無くなったって遊びには来るやろ？ 』
「 えっ･･･？ 」
あーこのままやと俺、やましい気持ち、
隠し切れへんかも＿＿＿＿＿
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作者名：fumi
| 作成日時：2024年2月22日 17時
