◻︎ 可愛いと思ったら負け ページ14
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『 畑井さん･･･！おはようございます！ 』
「 わっ、おはようございます 」
『 あ、ごめんなさい驚かせちゃいましたか 』
「 いえいえ。笑 大丈夫ですよ 」
『 良かった〜〜笑 』
最近はドラマの撮影やら、その番宣のための番組出演。
出ずっぱりの彼に私も付きっ切りで。
最近は家族よりも一緒に居るんじゃないかと思うほど＿＿＿
でも、そのおかげもあってか、
ようやく打ち解けられてきたような気がしてる。
緊張しいなのか、ずっとどこかよそよそしいし、
気を遣いすぎてる印象もあって。
マネージャーに気なんか遣わなくていいんですよって
何回言っても無駄でしかなくて。
これはもう、時間が解決してくれるのを
待つしかないか〜〜なんて思っていた矢先の
怒涛の過密スケジュール祭り･･･
まだ21歳とちょっとだというのに、
こんなにも仕事をこなしているだなんて信じられない･･･
彼には尊敬の気持ちさえ抱く。
「 ちょっとは眠れました？ 」
『 ちゃんと寝れてますよ！前のドラマに比べたら
台詞量とかも全然なんで！ 』
「 そっか、すごいですね。でも無理はしないでくださいね 」
『 畑井さんこそ眠れてるん？ 』
こうやって時々、フラットな会話になるくらいには
仲も深められてきたとも思う＿＿＿
「 大丈夫ですよ、私は 」
『 ･･･？ 』
「 ？！ 」
『 ･･･ほら俺、鈍感やからさ。ちゃんと言うてな 』
ぐっと顔を近づけてきたと思ったら
じーっと見つめられて、時間が止まったような感覚になる
こんな綺麗なお顔立ちで見つめれたら････
って、何を言っている･･･！？？
「 み、道枝くん 」
『 ん？ 』
「 距離感、、、 」
『 あ、ごめんなさい 』
「 ちがっ、嫌とかそういうんじゃないんですよ 」
眉が下がってしまった彼に慌てて弁解して、
本当に違うというのを必死に説明すること数分。
『 なんや〜〜良かったぁ、嫌われたんかと思ったぁ 』
なんて、くしゃって笑うんだから＿＿＿＿
＿＿＿＿＿かわいいなぁ、
って思ったら負けなことは分かっている。
でも、この戦いに果たして私は打ち勝てるのだろうか？
『 あ、畑井さんっ！！ 』
変な感情が湧いてるわけではない。
ただただ、かわいくて仕方ない、なんて＿＿＿＿＿
誰にもいえない秘密。
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作者名：fumi
| 作成日時：2024年2月22日 17時
