◻︎ 友達、みたいな ページ12
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正直、自分でも驚いてる。
どうしてこんなにも彼と急激に仲が深まったのか＿＿＿
もちろん仕事仲間であることは大前提で。
でもなんだろう、友達？みたいな、そんな感覚にもなる。
『 畑ちゃん！おはよっ！ 』
朝から元気いっぱいで笑顔で現場にやってくる大西くん。
そんな彼に私も元気をもらってる。
「 大西くん、入り早いね？ 」
『 今日な、畑ちゃんに渡したいもんあってん〜〜 』
「 渡したいもの？？ 」
『 うん、これ！！ 』
そういって見せてくれたのは可愛らしいパッケージの
赤色のリップだった。
『 ほら、前に赤好き言うてたやん？
この赤めーっちゃかわええから、あげる！ 』
「 えっ、そんな！もらえないよ 」
『 遠慮せんの！いつものお礼やねんから 』
「 でも･･･ 」
『 ほら！メンバー来たら色々うっさいからしまってしまって！ 』
「 だから早く来たの？笑 」
『 そう笑 みんな、俺らのこと気になるみたいやから笑 』
大西くんが言ってる意味は理解できる。
出会った時期はみんなそんな大差ないのに、
私と彼の距離の縮まり方はきっと、
周りから見たら異様だとは思うから＿＿＿
なんでそんな仲ええの？ってさらっと
西畑さんに聞かれたことが１度だけ、実はある。
「 そうですか？ 」なんて言ってみたけど、
さすがに無理があったかなぁ、って
今になって思ったりして。
『 でもさ。そんな言うたら、恭平やっていきなり呼び捨てやん？ 』
「 あ〜〜なんか堅苦しいのが嫌って、、 」
『 俺もAちゃんって呼ぼっかなぁ〜〜 』
「 そんなのますます何か言われるよ。笑 」
『 言わせておこうや〜笑 』
「 出た、大西くんのダークなとこ。笑 」
『 Aちゃんも、流星って呼んでええよ？ 』
見た目にはそぐわない笑い方で、
楽しそうにさらっとそんなことを言って、
『 まあでも、誰にも教えてやらんけど〜〜 』
「 ん？？ 」
『 Aちゃんと俺の仲良しの秘密っ 』
「 あー･･･うん？笑 」
友達、みたいだけど。友達というのか。
仕事仲間だけど、ただの同僚ではない気もして＿＿＿
不思議な私達の関係性。
誰かに伝わる日がいつか来るのかな＿＿＿？
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作者名：fumi
| 作成日時：2024年2月22日 17時
