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『あ。』
「…大ちゃん、」
神様がこの世に存在するならば、
本当に酷なことをするもんだ、と溜め息をつきたくなる。少しくらい、お互いに考える時間が必要だなんてことくらい分かりそうなものなのに———
久しぶりに撮影の仕事に復帰した私は
テレビ局の廊下を歩いていた。
そんな時、角を曲がろうとした瞬間それは起きる
ドラマの衣装に身を包んだ大ちゃんと
見事に鉢合わせ。
「…お疲れさまっ」
気まずそうな大ちゃんにかけられる言葉がこれくらいしかなくて、そっと呟くとハッと顔を上げた大ちゃん
『怒って、へんの…？』
「怒ってなんかないよ」
『なんで？あんなことしたのに？』
「･･･びっくりはしたけど、怒る要素どこにもなくない…？」
お互いにぽつりぽつり言葉を交わす。
『今ちょっと時間、ある？』
「うん、大丈夫」
『ここやとあれやから…こっち』
そう指さされた先には大ちゃんの控え室。
あんな事があったのに、部屋に2人になっていいのか。そんな考えが少しだけよぎる。
でも結局、大丈夫。大ちゃんなら。そんな信頼の気持ちが彼にはあった。
『この前は、ホンマにごめん。さすがに衝動的やったって反省してる』
「うん、私は大丈夫。大ちゃんは…？」
『･･･俺？』
「うん。大ちゃんのことだから自分のこと責めてないかなって、色々考えてわぁーってなってないかなって、心配だった」
『･･･なんで、、何でそんな事言うん？最低やって罵ってや。何やってんねんって言ってや、、、』
項垂れる大ちゃんは正直見てられなかった。
普段しっかり者の彼がこんな弱いところを見せている姿は今までも見た事がなくて、だからきっと余計に動揺が隠せなかったんだと思う。
あの日みたいにソファで隣に座って、
頭を抱えて丸まっている大ちゃんの背中にゆっくり手を置く。そのまま背中を撫でればその手はパッと掴まれて、次の瞬間には大ちゃんの腕の中に閉じ込められる＿＿＿
「大ちゃん、、、」
『好きやで』
「･･･っ」
『俺にもチャンスくれへん？』
「でも、大ちゃん私…」
『Aが謙杜のことしか考えてへんのはわかってる。でも、俺。もう誤魔化さんって決めたんや』
身体が離れてゆっくり向き合う＿＿
真剣なその表情にそのまま飲み込まれてしまいそうだった…
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m725(プロフ) - メグミさん» 初めまして！コメントありがとうございます＾＾嬉しいです…！マイペース更新ですが今後とも宜しくお願いします…！ (2022年8月21日 21時) (
レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ(プロフ) - はじめまして!突然のメッセージすみません。楽しく拝見させて頂いてます。お忙しいかとは思いますが、更新がんばってください！続き楽しみにしています。 (2022年8月19日 21時) (レス) id: 8616d8b72c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fumi
| 作成日時：2022年6月6日 13時
