92. ページ48
.
「第4スタジオ…」
少しだけ記憶に残るこの場所———
「そうだ、ここって…」
まるで昨日のことみたいに蘇る——
私はあの日と同じように、
ゆっくりその扉にを開いた
？「うぉー！すげー！！！」
そこにはいつもの元気な彼の声が響いている。
撮ってもらったばかりのデータを見つめながら嬉しそうに笑っていて、思わず私まで笑いそうになる
スタッフ「あれっ？？Aさんどうされました？今日長尾さんと打ち合わせですか？」
「はっ！ごめんなさい！ちょっと近くまで来たので寄っただけなので…」
声を掛けて来たスタッフさんは
私たちが一緒に仕事をしていた時に良くしてくれていた人で、何かある度に気にかけてくれていた。
スタッフ「もう終わると思うんで、良かったら待ってます？」
「あっ、いやいや！全然大丈夫です…！」
こんなやり取りをしていた矢先、
スタッフさんの「はい、OKでーす！」という合図と共に「ありがとうございまーす！！」といういつもの元気な挨拶が響いた
やっぱり顔を合わせる勇気がない…
だって、目を合わせてしまったらきっと自分の気持ちを口走ってしまいそうになるから…
私はそのまま逃げるようにスタジオを去ろうと後ろを振り向くと何でか足元に撮影用の小道具が置いてあり、思いっきり蹴飛ばしてしまった
カランカラーンッ———
「あ。」
それは見事に盛大な音を立てて転がっていき、周りの視線は一気に私に向いた
「す、すみません、、！！」
スタッフ「こちらこそこんなとこに置いてしまってすみません！お怪我無かったですか？！」
「あっ、本当に私は全然大丈夫なので…！」
目立たないように去ろうとしたにも関わらず、逆に注目を浴びてしまった私に、彼も気付かないはずはなく…
長「…Aちゃん？？あれ、やっぱりそうやん！こんなとこでどうしたんー！」
「お、お疲れ〜？」
長「へ？笑 何やそれ笑」
あーダメだ。まともに顔が見れない。
心臓がうるさい、どうしよう…
長「…？Aちゃん…？ほんまどうしたん？」
「いや…えっと…」
何か深刻な話だと思ったのか、心配した謙杜くんは私の手首を掴んでそのまま控え室まで向かった
「ここ…」
長「懐かしいよなぁ。あの日Aちゃん、若林さんの忘れ物届けに来たんやったっけ？」
「うん。それで急にご飯行くことになって…私ここで待ってたんだ…」
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 982人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
m725(プロフ) - リム子さん» コメントありがとうございます＾＾とても嬉しいです…！！（ ; ; ）更新頑張ります〜！！ (2022年6月6日 23時) (
レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
リム子(プロフ) - 初めてコメント失礼致します！読んでいて文体がすごく好きです！これからも楽しみにしています！🤍 (2022年6月6日 17時) (レス) @page44 id: 328e1440a5 (このIDを非表示/違反報告)
m725(プロフ) - リリカさん» いつもコメントありがとうございます＾＾恭平くん次回はどんな感じで登場させようか迷ってます〜笑 (2022年4月17日 12時) (レス) id: a58a28168a (このIDを非表示/違反報告)
m725(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございますー！大ちゃんは２面性を出していきたいと常々思っておりまして、ようやく始動してまいりましたー！これから少しずつ活躍させたいのですが試行錯誤中すぎてどうなるか分からないのですがお楽しみにしていただけたら嬉しいです＾＾ (2022年4月17日 12時) (レス) @page1 id: a58a28168a (このIDを非表示/違反報告)
リリカ - 恭平プリーズカモンカモン💜 (2022年4月15日 18時) (レス) @page9 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fumi
| 作成日時：2022年4月4日 2時
