溢れるほどに【短編集】 (ページ4)

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『あー疲れた大丈夫わかった？』

先輩と勉強し始めて1時間ほど経った

「すごくわかりやすかったです
助かりましたありがとうございます」

『それならよかった月島くん頭いいから理解早かったし私がいなくても大丈夫だったと思うけど…』

「僕は先輩がいたからできたんですよ」

『ありがとう本当に可愛い後輩だわ

田中たちが性格悪いっていうのが理解できないよ
ちょっと生意気なところはあるかもだけどね』

「先輩全部声に出てますから」

『っえ嘘まぁ事実ではあるからな』

先輩は僕のことを誤解している

僕がいい子にしてるのは先輩が好きだからで

たまに好きな子はいじめたいという心が働くことがあるけど

それでも僕が持ってる精一杯の優しさで先輩に接しているつもりだ先輩には性格の悪い僕を見て欲しくはないから

『でもね

私知ってるんだよ？

月島くんの私への接し方が周りの子と違うこと』

え？

『私ドリンクとかタオル配ってる時に見てたんだよ』

嘘だろ

「見てたんですか？」

『うん私月島くんのことはよく見てたからさ

初めて見たときはびっくりしたけど新しい一面が見れて嬉しくてそれから良く見るようになってさ

私がなんでそんなに月島くんのこと見てたかわかる？』

まさか

『私月島くんのこと「待ってください」

「その言葉は僕に言わせてください

初めて見たときは可愛い先輩としか思わなかったけど

先輩のことを知るたびに好きになっていく自分がいて

辛い練習も試合も先輩が居れば頑張れました

俺先輩のこと好きです付き合ってください」

『もちろん』

「本当に良いんですか？

僕先輩が見てきた以上に性格悪いですよ

先輩のタイプのマッチョじゃないですし

独占欲は強いし

付き合ったら嫌だって言っても離す気ないですよ」

『もちろんいいよどんな月島くんでも好きだから

私も月島くんのタイプじゃないけどいい？

ロングで身長も低いけど』

「なんで僕が言ったタイプ知ってるんですか
それは聞かれて困ったから適当に言っただけで」

『へーそうなんだふーん
でもなんで私のタイプ知ってるの？私月島くんにいった覚えないけどな…』

「信じてないんですね
僕が先輩のタイプを知らないとでも？」

『っ怖怖いよなんで知ってるの⁉』

「内緒です」

『えーさらに怖いよ』

僕たち案外合うのかもしれないですね

一生離しませんよ

先輩