universe (ページ6)

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uncontrollable ページ6

Uncontrollable アンコントローラブル制御不能

身体中の筋肉が固まり、脊髄が冷える。
視界が縦に揺れ、横に揺れ、その振動は止まる事は無く、私は何もすることができない。

幾ら衝撃に備えようとも、その衝撃は容易く私の想定を超え、私を襲った。

遠のいていく意識を必死に捕まえて、ウォンウォンと唸るワープホール内を駆け走る。

私の目に入るのは、酷く眩しい光のみ。
ワープホールの粒子が向こうから襲って来て、私の宇宙船をまるごと飲み込み、ガタガタと機体を揺らす。

この極限な空間に対して、イレギュラーな私をワープホールは厭悪し、拒絶し、命を奪おうとするかの様に激しく私の体力を奪っていった。

早く終われ。その一心のみだった。

―――――――

――――

気づいた頃には全てが静かに収まっていた。
刹那に私は死んだのかとさえ思ったが、どうやら幸運にも生きていた。

体をゆっくり起き上がらせ、辺りを観察した。

まだ機体内にいるようだ。
私の操縦席しかない小さな機体は生き延びたのだ。

そのことに、小さな喜びに触れていると、ふと思った。

私は何処にいるのか？

体がゾクリと震え、今までの事を思い出す。
モニターを確認してみると、何も、無い。

何も映らない。真っ黒な宇宙図だけがそこにあった。

心臓が激しく暴れている。ここが何処なのか、平行世界なのか、悲願の星は、研究は。

私は項垂れ、涙をこぼした。

モニターいっぱいに映す故障した、黒い宇宙図のその先に、私が求めていた星があると知らずに。