崖っぷち家政婦です。3

時間外出勤です。1 ページ38

いよいよ来週に迫ったアジアツアーの為に毎日遅くまで練習している彼等。


御飯も食べる時間が無いらしくてなかなか帰ってこない。


そんな彼等の為にセジンさんから時間外手当つけるので、お弁当を作って事務所に持って来てほしいと電話があった。


セジンさんの頼みならお安いご用です。


お金まで頂けるなんてセジンさんは私の事を知り尽くしている。


やっぱりもう付き合うしかないんじゃ…？

………
……
…

宿舎まで迎えに来てもらえるらしく、ルンルンで準備した。

だって、これってドライブデートってやつじゃないか？(違う)


なんて事を考えてると電話がかかって来た。


「はいヨボセヨ！着きましたか？すぐ降ります！」


《…何そのテンション。》


即切られた。

そして電話口に出たボイスの持ち主はマンネでございました。


セジンさんと2人きりのドライブデートを期待していた私はガックリと肩を落として駐車場に向かった。

………
……
…

バンをノックすると勢いよく開く扉。

渋々乗り込む。


「何故いつも君はいるの？」


JK「ひまだから。」


練習しとけよ。

宿舎に帰ってこれないぐらい忙しいんじゃなかったの！？


MG「Aさん、たいへんでしたよね〜、おべんと、ありがとうごじゃいます〜！」


「いえいえ、お手当まで付けていただいてこちらこそ有難いです。」


JK『てかヒョン、なんでヌナのカトクと番号知ってるの？』


MG『知ってるというか、そのスマホ会社支給だし。PDと俺はよく連絡取ってるよ。』


JK『…。』


「なにすんの！」


ジョングクさんが私のスマホを奪い取った。



JK『ヌナ本当に友達いないんだね…。カトクはPDとマネヒョンだけだし、番号の登録が+両親だけなんだけど。』


ジョングクさんとセジンさんが同情の眼差しで私を見る。

なんかわからんけど、失礼な事言ってるだろ。



JK『俺、登録しよーっと。』


ジョングクさんがスマホを操作してから返してくれた。


バンが出発してすぐに私のスマホが震える。



JK《俺だよ》

A日本語でお願いします。



「隣にいるのに、わざわざこんな事する意味は？」


JK『んふふ。』



ジョングクさんはおかまいなしにメッセージを送ってくるからスマホがブーブーうるさい。

私は無視を決め込む。



JK「みて〜。」


「やだよ。めんどくさい。」


JK「にほんご、おくります。」


「結構です。」


ジョングクさんが私にチョップした。

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