崖っぷち家政婦です。3

７対１は勝てない。2 ページ20

ナムジュンさんと愉快な仲間たちが言うには、言葉が通じない前半のアジア公演はさておき、日本公演がある後半の1ヶ月間は行動を共にしようという有難くないお話だった。


それならPDも納得すると。



「やだよ！2ヶ月間みっちり休ませておくれよ。」



NJ「いいんですか。2ヶ月間里帰りなんてクビになったと勘違いされますよ。それよりも1ヶ月特別手当付きで働いた方がしっかり仕事してると思われますよ。株を上げるチャンスですよ。」



「ねぇ、どこでそんな日本語覚えてくるの？悪い友達でもいるの？」



フフフとナムジュンさんが笑いながら肩をすくめる。


ううう、説得力がありすぎて断る理由も見当たらない。


たしかに2ヶ月も実家でゴロゴロしていたら、鬼母に何を言われるか たまったもんじゃない。



「…わかりました。」


TH「わーい！うれしー！」



「それで、報酬はいかほど…？」



手をスリスリしながら尋ねる。



JN『このヌナは金しか頭にないんだね。テヒョンイの無垢さが際立つよ。』



NJ『むしろ扱いやすくて良いです。』



報酬はPDと相談して決めるそう。


日本とはいえ会社からすれば海外出張なので結構お手当がつくだろうとナムジュンさんが言った。



JM『ヌナが機嫌良さそうですよー。口角がピクピクしっぱなしです。かーわいいー！』


YG『欲に目が眩んでるな。ははは。』



JH『でも1ヶ月間は会えないんですよね…』


JK『2ヶ月会えないのが1ヶ月になったんですよ。ヒョン達、俺を褒めて下さい。』


JN『ほぼナムのおかげじゃ…？』


JK『ジニヒョンはまたそんな水を差すようなことを…。』


JN『ヤァ〜！さすが黄金マンネだよねぇっ！』



なんだかメンバー達がワイワイ楽しそうに騒いでいる。


私は私で特別手当にほくそ笑む。


これが世に言うwin-winってやつだと思う。


社会の流れに乗って、またひとつ成長したことに私自身を褒めてあげようと思う。



あとでコンビニ行こう。

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