私はただの家政婦だよ。 ページ15
あれから数日経った。
私は用心に用心を重ねて過ごした。
朝はいつもより早く起きてご飯を作り、彼らを起こしに行く時もスマホの音楽をドアの所から大音量で流した。
仕事が終わって帰ってくる時も、目を合わせず出来るだけ小さくなって一切触れずに接した。
何か話しかけられても本当に必要な時以外は無視して掃除に励んだ。
日に日にイライラしていく彼らを、見て見ぬ振りして過ごしていたのだ。
そして遂にキレた。
なんと、ジンさんが。
JN「もう、やめてよぉ！おねがい！」
ジンさんが顔を真っ赤にして地団駄を踏んでいる。
この人これでも長男なんだって。
「……。」
JN『なんとか楽しく過ごそうと僕が喋ると皆が舌打ちするんだよ！？』
JN『いいじゃんか、キスマークぐらい！死ぬわけじゃないんだよ！』
あー、うるさい。
私は観葉植物を霧吹きで綺麗にしていく。癒されるわぁ…。
JN『何が不満なわけ。アイドルに好かれるなんて幸せな事じゃんか！』
ジンさんを避けて色んな所に移動するけどしつこくついてくる。
JN『もうすぐ僕達ツアーがはじまっちゃうんだよ！？もしかしたらヌナ、1人で韓国に居なきゃいけないかもよ！？いいの？』
尚も無視をする私にジンさんが噴火する。
そもそも早口で韓国語をまくし立てられても私のオツムがついていかない。
JN『ちょっと、何か言ってよ！なんだよ、こんな事ぐらいで！』
ジンさんが私の首のタオルを取って、強く吸う。
「あっ！こらっ！」
せっかく薄くなってきたのに！
やめてよ、と抗議しようとジンさんの方を向く。
「…え、なんで。」
彼の顔を見て狼狽えた。
彼は涙目になっていたのだ。
今にも溢れそうな涙に、私は慌てて首のタオルを彼の顔に押し付ける。
JN『いいじゃん、もう。皆ヌナが好きなんだよ。許してよ。』
抱き寄せられたと思ったらギュッと力が込められる。
顔を上げると、いつになく真剣な目をしたジンさんが私を見る。
JN「すきですヌナ。ぼくも、メンバーも。」
あっけに取られる私に
"きらいにならないで。"
と呟いた。
鼻をすする音が私の頭上から響いて、『泣かないで。』と、拙い韓国語で言ってから、ジンさんの大きな背中に手を回して抱きしめ返した。
こんなに求められてるとは思わなかったので、戸惑いもあるけれど、ちゃんと皆と向き合おうと考え直した。
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たるぎうゆ(プロフ) - rnmo_xx_さん» 初めまして、こんにちは！コメントありがとうございます〜！とても嬉しいです^_^完結はまだまだ先になりそうですが、更新ゆるゆるやっていきますね！ (2021年8月30日 14時) (
レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
たるぎうゆ(プロフ) - ユホさん» 初めまして、こんにちは！コメントありがとうございます〜！楽しんでいただけてるようでとても光栄です！お気遣いありがとうございます^ ^また覗いてもらえらたら嬉しいです！ (2021年8月30日 14時) (レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
rnmo_xx_(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。とても面白かったです！作者さんのペースでお待ちしてますので完結まで楽しみに待ってます！ (2021年8月30日 8時) (レス) id: c79aa7bb79 (このIDを非表示/違反報告)
ユホ - 初めまして、こんにちは！毎回楽しく拝見させていただいています。無理をせず、これからも頑張ってください！ (2021年8月29日 22時) (レス) id: 68277c1237 (このIDを非表示/違反報告)
たるぎうゆ(プロフ) - (名前)まろさん» 初めまして、こんにちは！コメントありがとうございます〜！わあ、本当に嬉しいです（ ; ; ）！お気遣いまで…泣 またお暇な時覗きに来てもらえたら私が喜びます笑m(._.)mペコリ (2021年8月28日 14時) (レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たるぎうゆ
| 作成日時：2021年8月16日 17時
