崖っぷち家政婦です。

来ちゃった、韓国。 ページ6

さて、来てしまった初空港。


韓国までは有り難いことに海外旅行大好き！な両親が付いて来てくれるらしい。



何だかんだ言って心配なんでしょ？

一人娘が初就職で初海外。




母「久しぶりに韓国行くわね。カンジャンケジャン食べましょう！」


父「おっ、いいねぇ！くいだおれツアー！」


……ねぇ、心配してよ父ちゃん母ちゃん。

ーーー
ーー
ー

すぐ着いちゃった韓国。めっちゃ早いじゃん。


荷物といっても大きめのキャリーケースひとつだけを片手に呆然と異国の地で立ち尽くす三十路女。


どうやら空港にお迎えが来るらしく、その人について行けばわかるさ的な感じな事を言われた。



両親は 韓国に着くなり "じゃあね〜！"と私をほったらかして出口に消えてった。


何度だって言おう。あんたは鬼か。



トボトボと出口に向かうと、背の高い優しそうな男性が紙を掲げているのが見えた。


［おいでませ、Aさん］


日本語を一生懸命書いたであろうちょっと歪んだ文字。


あぁ、頑張ろう…とガラにもなく思ってしまった。

母に塩対応をされ続けたせいで優しさに飢えてたのである。



「…あの、私がAです。お迎えの方ですか？」


？「あ〜Aさんデスネ！よかったです！ぼくマネージャーのセジンです。韓国語はまだむじゅかしいデスよね？だいじょぶ、日本語イケます！ではlet's go！」

(マネージャーなので、以降セジン氏はMGと表記しています。)



クセが強いけど日本語がわかると聞いてホッとする。


なによりこの人の雰囲気が柔らかくて笑顔も素敵で、コミュ障気味な私は少し安心することができた。



…ん？マネージャーって何？



MG「くるまにのりまぁす！どぞー！」



右も左も分からない異国の地で、知らない人の車の助手席に座るなんて。


ちょっと訳がわからないが今は従うしかないので黙って着いていくのであった。



MG「ちゅきましたよ〜！きてくださぁい！」



大きなビルの地下駐車場に着き、言われるがまま降りた。


エレベーターで最上階まで上がると、セジンさんは何か韓国語を話し威圧感のある扉の中に入っていった。



…くそぅ、全然聞き取れない！

これ、大丈夫なのか？韓国語ほんと簡単な単語しか覚えれてない。



ビクビクしてるとセジンさんが戻ってきた。



MG「どぞどぞ、はいってねー！」


「し、失礼します…」



覚悟を決めて扉の中に飛び込んだ。

どうも、私です。1→←なんということでしょう。

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