妖精の力。 ページ14
そこに居たのは今朝見送ってくれた彼ら。
JN「初めまして、皆さん。」
ビシッとスーツを着こなしたソクジンが柔らかく微笑んだと思ったら、片手をスッと前に差し出した。
掌を開くと見覚えのあるワタが。
社員達がザワつく中、ソクジンが集まっている社員達に向けてゆっくりと満遍なく鱗粉を吹きかける。
A『えっ、ちょっ…』
私は慌ててソクジンの側に駆け寄ろうとしたけど、誰かに腕を引かれた。
JK「大丈夫だよ、A。見てて。」
A『ジョングガ…！』
部屋一面に舞う鱗粉が、キラキラと乱反射している。
JN「皆、僕を見て。よく見るんだ。」
ソクジンがゆっくりと言葉を放つ。
だんだんと社員達がとろんとした目でソクジンを見る。
JN「今この瞬間から僕達7人はこの会社の社員だ。それと、そこにいる女上司は不倫して左遷されたようなやつだ。」
A『えっ！』
TH「シイッ！」
A『もが。』
テヒョンが私の口を覆う。
JN「皆、存分に噂をしてくれていい。それこそ本人に聞こえるように…ね。」
ソクジンが綺麗な顔でニヤリと笑う。
NJ「ヒョン、それと…」
ナムジュンがコソッとソクジンに耳打ちする。
JN「社長、僕達とAは新しい部署に移るよ。部屋を用意してくれるかな？」
社長はコクコクと頷くとエヘエヘと笑う。
目がイッちゃっている。
JM「社長さん、ジニヒョンに短期間で2回も催眠かけられちゃったから、おかしくなっちゃうかも…んふふ。」
なんだって！？
JH「車から降りて出勤してきた所を拉致って催眠かけたんだ〜！俺達が本社の人間だって思わせたわけ！」
お、恐ろしい…！
さらっと言うあたり常習犯としか思えない。
JN「さあ、皆。強い風を感じたら仕事に戻るんだ。わかったね？」
ソクジンがそう言うと、社員達はコクリと頷いた。
それを見たナムジュンが7人の中で1番大きな羽を目一杯広げて、ブワッと羽ばたいた。
その強い風圧は不思議と鱗粉だけを吹き飛ばし、観葉植物が揺れただけで他には一切被害が及ばなかった。
そうして、催眠が解けた社員達は何事も無かったように日常へと戻っていった。
「諸君、新設の部署に案内する。さあ行こう。」
未だ目がラリっている社長が私と妖精達に声をかけて歩き出す。
訳もわからず立ち尽くす私をジョングクが引っ張るので大人しく着いていく。
そしてその日以降、私があの上司がいる部署に戻る事はなかった。
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たるぎうゆ(プロフ) - 破壊神と希望さん» こんばんは、コメントありがとうございます！面白かったと言っていただけて嬉しいです！またお時間ある時に他の作品もよろしくお願いします^_^ (2022年1月31日 0時) (
レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
破壊神と希望 - 「女子力上げろよ、ブス。」は辛辣ですね。ｗｗｗｗｗｗ面白かったです！他の作品も見てみます！！ (2022年1月19日 22時) (レス) @page4 id: 929eb11238 (このIDを非表示/違反報告)
たるぎうゆ(プロフ) - ただのねこ。さん» こんばんは、コメントありがとうございます！私生活が忙しすぎてなかなかこちら更新できず申し訳ありません〜泣！コメント励みになります！亀更新ですがよろしくお願いします！ (2021年11月1日 22時) (レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
ただのねこ。(プロフ) - はじめまして、家政婦の話から飛んできました！！たるぎうゆさんの書くお話めちゃくちゃ面白くてを気に入りです🥰これからも面白いお話楽しみにしてます！！ (2021年10月18日 14時) (レス) @page11 id: d97119f7f9 (このIDを非表示/違反報告)
たるぎうゆ(プロフ) - あっとゆんぎゃさん» こんばんは〜！いつもありがとうございます(*^^*)ナムのお話も続きが書けたらなと思っております笑ピョンテばっちこーい！笑 (2021年9月23日 20時) (レス) id: a4e68f895a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たるぎうゆ
| 作成日時：2020年7月31日 20時
