世界を游ぐ月【東京卍リベンジャーズ】 (ページ2)

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魚の起床ページ2

寝室は一番奥の方にあり、そこまでに太陽の光が入ることはない。

コンコンッ

「入るぞ〜」

開けた先は、リビングの比ではないほどの暗闇。

足場さえ見えないほどの暗闇に、少年は部屋の照明を手探りで付ける。

「起きろ、朝だ」

部屋の中に設置されている大きなキングサイズのベットに、大小二つの山が出来ている。

「さっさと起きろ！！」

痺れを切らした少年が大声をあげると、大きな山の方がモゾモゾと動き出す。

『…んぅ』

ベットから這い出るように出て来たのは、長い髪を垂らしながら欠伸をする一見少女のような"少年"。

『ふぁ〜、はよ〜』

見た目に反して低い声で、起こしてくれた少年に挨拶をした。

「おう、隣の馬鹿も起こせ」

『りょーかい』

そう言うと、少年は隣の小山を揺する。

『起きろ〜、朝だぞ〜』

『…z』

声を掛けるも、小山の方からは静かな寝息しか聞こえて来ない。

『はぁ…』

少年はため息を吐くと、小山に向かって、細長い右腕を振り上げて大きく息を吸う。

『起きろっつってんだろうが！！！』

バシーンッ！

『イッッタァッ！！』

いい音を立てて起こされた小山は、可愛らしい声をあげて飛び起きた。

『はい、おはよう』

『もっといい起こし方あるでしょ！！』

本気に声を掛ける少年に、怒鳴りながら小山から飛び出て来たのは、小柄な幼い"少女"。

『お前がすぐに起きないのが悪いんだぞ〜？』

「そうだ。テメェいつまで寝てる気だ？」

『眠いんだもん！！』

少年2人に言われて、少女はまろいその頬を膨らませる。

『取り敢えず、ご飯食べよ？久々にお腹空いた！！』

『むぅ、分かった』

見た目の割に元気っ子のようにはしゃぐ少年に、少女は仕方ないと言った様子で頷く。

「んじゃ、俺は先リビング戻ってるから。着替えたら来いよ？」

『『はーい』』

少年の言葉に、2人はニコニコと笑いながら返事をした。