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52.お誘い ページ2

「A先生〜!」

「はーい!今行きます!」



「Aせんせ〜い!聞いてくださいよ〜!」

「眉顰めて、どうしたの?」



「A先生、大変!また我妻くんが!」

「我妻くん!?あ〜、多分保健室ですね。

 今行って話してきますね!」



「A、悪りぃなァ。指切っちまってよォ。」

「結構深いですね。

 不死川先生、すぐ止血しますから

 じっとしていてくださいね!」




 職員室の自席に座り、ふうっと一息つく。

 気がつくとあっという間に夕方になり、定時を過ぎた。


 オレンジ色の西日が職員室に差し込む。

 少し疲れたので目を閉じると

 パソコンのキーボードをカタカタと打つ音や

 生徒のことを話す先生たちの話し声が耳に入ってくる。




 私はおもむろに携帯の画面を見ると、

 1件の通知が入っていた。



 “お疲れ様!今日は金曜日だな!

 仕事終わったら、一緒に飲みにでも行かないか?"



 杏寿郎さんからだ!

 私は職員室内を見渡すが、彼はここにはいないようだ。


 社会科準備室かな?



 "お疲れ様です。お誘いありがとうございます。

 嬉しいです!ぜひ行きましょう。"



 私がメッセージを送ると、すぐに返信が返ってきた。



 "うむ。君と行きたいと思っていた店があるんだ。

 俺の家の近くなんだが、そこでいいか?"


 "はい。では、一度家に帰ってから

 杏寿郎さんの家に伺いますね!"



 私はメッセージを送り終えると、帰り支度をし始めた。




「今日は早いんだな?」


 背後から宇髄先生に声をかけられる。


「はい!お先に失礼します。」


 携帯をバッグに入れようとした時、

 突然その腕を掴まれた。


「なあ、この前の話いつにする?」


「この前の話?」


「二人で飯に行こうって話しだよ。」


 そんな話…あった気がする。


「えっと…でも」


 宇髄さんは誰にも聞こえないように

 小さな声で囁いた。


「俺、彼氏いるとか関係ないから。」



「え!?それはどう言う意味で…」



 私が振り返った時には、彼の姿はもうなかった。



 あの時代から宇髄さんは大胆だし、読めないことをする。


 それは現代も同じだ。


 その言葉がどこまで本気で、


 どこまでが遊びの言葉なのか…


 経験が乏しい私にはよく分からない。






 腕時計を見て、私は慌てて学校を出た。

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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - 映画好き人間さん» 楽しんでいただけて光栄です!質問についてですが、お褒めにあずかり恐悦至極に存じますが、全くの一般人です。空想妄想で物語を作るのが好きなので、浮かんだ言葉や設定を繋ぎ合わせております。本当、勿体無いお言葉をありがとうございます。 (7月27日 10時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
映画好き人間 - 毎日楽しく読ませていただいてます。作者さんの書く煉獄さんは本物の煉獄さんで大好きです。内容も素敵ですし、胸をときめかせながら読んでます。単純な質問なのですが、もしかして小説家ですか? 小説の内容も表現も凄くて、売られてる小説ぐらい上手ですので……。 (7月26日 13時) (レス) @page48 id: f9c87e3b18 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます!寒い時期の温泉良いですよね( ˊᵕˋ ) 続編も引き続きお楽しみください! (2021年12月30日 10時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 年末の忙しい時期に更新ありがとうございます。続編も楽しみにしてます(・◡・)私も先週温泉に行ったので情景が浮かんでより物語に入り込んじゃいました(*´꒳`*) (2021年12月30日 2時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - みいさん» みいさん、いつもありがとうございます!デレてもらえるなんて嬉しいです。こっそりデレちゃってください( ˊᵕˋ ) (2021年12月19日 15時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年12月1日 20時

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