不滅の愛を【煉獄杏寿郎】

43.※その全てから ページ43

※今回は大人な話です。
　苦手な人はとばしてください。




　優しい灯の先に二人の影が重なる。


　焦らされた私の身体は、いつも以上に快感を覚えて

　
　すぐに気がどうにかしそうになる。


　いつになくゆっくり、ゆっくりと押し寄せる波は


　まるでその度に愛を囁くようで、心が満ちていく。



「あっ…」



「んっ…A」



「…はい。…んっ」



「愛している…」



「杏寿郎さんっ…愛しています…」
　



　触れた肌から


　漏れる吐息から


　滴る汗から


　言の葉から



　その全てから愛を感じる。



　たくさんくれる愛を受け止めて


　私も愛を伝え返す。



　伝わっていれば良いなあ。


　この裸の心の内を、


　あなたに全て見せてあげよう。


　この心はあなたにもらった愛で溢れている。




「…んっ」



「…まだへばるなよ？」



「…え？…あっ」



「これから…だぞ？」



　これから…？


　彼の体力は底知れない。



「…もう」



「もう限界なんて言わせはしない。」





　杏寿郎さんはそう言うと、一度身体を離した。


　私に横向きになるように言うと、


　彼もベッドに身体を横にして


　添い寝をするような形になった。







　そのまま寝るのかな…


　なんて呑気なことを考えていると


　再び訪れた幸せな波に


　私は容易く飲まれてしまった。







　その日の夜はいつ寝たかなんて


　もう覚えていなくて。






　杏寿郎さんに抱きしめられながら寝る夜は


　こんなにも安心するのだと改めて気付かされ、


　私はいつの間にか深い眠りに落ちていった。

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