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37.真っ白になる ページ37

「我妻少年!

 今日は騎馬戦だ!行くぞ!」


 そこに現れたのは

 はつらつとした表情の杏寿郎さん。


「騎馬戦!?俺倒されない!?

 ねえ、倒されちゃうよね!?」


 杏寿郎さんは善逸くんの腕を掴んで

 保健室から連れ出そうとする。


 その途中で私に何か言おうと口を開くも、

 保健室にやってきた人物の声でかき消された。


「おはようございます。」


「あ!坂田くん!おはよう。」


「今日は先生いらっしゃるんですね。」


「昨日は1日空けちゃってごめんね!」


「いえ。今日もお昼まで頑張ります。」



 杏寿郎さんの背中が遠くなる。


 また放課後にでも話をしよう。





 来室対応や来室記録の整理をし、

 
 さらには生徒の相談に乗っていたら


 あっという間に日が落ち始めた。



 まだ明日までと頼まれた文書に手が回っていない。


 まずいなあ…

 
 ちょっときついけど、やるしかない。



 私は文書をまとめるために必要な資料を取りに

 職員室へと向かった。


 廊下を歩いていると、すっかり日は落ちて

 あたりは暗くなっていた。


 子どもたちのいない校舎は静かすぎて

 寂しさを感じる。



 職員室の扉に手をかけた時、


 目の前が真っ白になった。






「ん…」



 気がつくと見覚えのある天井で、


 私は数回瞬きを繰り返す。


 ここは…保健室で、


 私は保健室のベッドの上…?



「気が付いたか?」



 誰よりも安心するこの声。



「煉獄先生…?」


 杏寿郎さんはベッドの横の椅子に座っていた。



「目が覚めたようで良かった。


 職員室に入ろうとしたところで急に倒れたんだ。


 ちょうど俺が通りかかって抱き止められたから


 良かったが、少し無理をしすぎではないか?」



「煉獄先生がここまで運んでくださったのですね。

 ありがとうございます。

 無理はしていません。私は大丈夫です!」



 保健室内を見渡すと、杏寿郎さんの荷物と私の荷物が

 まとめられて机に置いてある。


「煉獄先生、帰るところだったのですね!

 引き止めてしまったようで…すみません。」



「俺と君以外は皆もう退勤した。」



 そんな遅い時間になっていたんだ。

 私はおもむろに時計を見ると

 もうすぐ21時になるところだった。

38.上司として、恋人として、→←36.みんなの居場所



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - nkmrさん» いつもコメントありがとうございます!続編も引き続きお楽しみいただけるよう、頑張りますね( ˊᵕˋ ) (2021年12月1日 20時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 天元さんの発言に、新しい登場人物の匂わせで余計に続きが気になる終わり方…(*´꒳`*)続編も楽しみにしてます! (2021年12月1日 0時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん!私もなんとか乗り越えました。コメントありがとうございます。その願いを胸に物語を書き続けますね! (2021年11月29日 18時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 最終話、なんとか乗り越えました。狐姫さんのお話の煉獄さんと夢主さんは、不滅であることを願っています!! (2021年11月29日 5時) (レス) @page45 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» nkmrさん、コメントありがとうございます!アニメ版、まもなく最終話ですね。まさに私の物語で描く煉獄さんは、あの優しい雰囲気をイメージして書いているので、それが伝わっていてとても嬉しく、感無量の極みでございます。最終話、一緒に乗り越えましょうね。 (2021年11月28日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年11月15日 18時

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