4.色めく ページ4
「ん〜！美味しい！」
「それは良かった！」
仕事を終えた私たちは、
杏寿郎さんのおすすめの居酒屋に来ていた。
「君は飲んでも良いんだぞ？」
「いえ、飲む時は二人がいいですから。」
杏寿郎さんは眉を下げて微笑む。
美味しいご飯を堪能した私たちは
杏寿郎さんの車へと戻る。
「美味しかったです。
ご馳走になってしまってすみません。
ありがとうございます。」
「いいんだ。
君が美味そうな顔をして食べる笑顔を
見れるなら安いものだ！」
この人は嬉しいことをサラッと言ってしまう。
夜の街を駆ける車内に二人。
運転席の彼の横顔は時々街灯の灯りに照らされて
色めく。
「A」
「はい。」
「この後、俺の家に来ないか？」
テールランプに照らされた顔が赤く熱を持つ。
「君と一緒にいたいんだ。良いだろうか？」
私はただ黙って頷いた。
向かったのは杏寿郎さんが
一人暮らしをしているアパート。
それでも私が住むアパートよりも何倍も広くて…
洗練された部屋は大人な男性という感じがする。
「先にシャワーを浴びておいで。
大きいと思うが、服はこれを着るといい。」
彼はそう言うと私にタオルと着替えを渡してくれた。
鼓動が…
うるさい。
シャワーを浴びた私は
大きな彼のTシャツの袖に腕を通す。
私には大きくて、ワンピースみたい…
お風呂場から出ると、
ソファで本を読んで寛ぐ杏寿郎さんと目が合う。
しかし、すぐにその目は逸らされてしまった。
「シャワー、ありがとうございました。」
「うむ。
俺も浴びてくるから、
先に休んでいてもらって構わない。
寝室はこっちの部屋だから。」
杏寿郎さんは私に寝室を案内すると、
シャワーを浴びに向かってしまった。
私はただならぬ緊張感に包まれ、
ベッドの上に腰をかけたまま動けずにいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 502人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» いつもコメントありがとうございます！続編も引き続きお楽しみいただけるよう、頑張りますね( ˊᵕˋ ) (2021年12月1日 20時) (
レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 天元さんの発言に、新しい登場人物の匂わせで余計に続きが気になる終わり方…(*´꒳`*)続編も楽しみにしてます！ (2021年12月1日 0時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん！私もなんとか乗り越えました。コメントありがとうございます。その願いを胸に物語を書き続けますね！ (2021年11月29日 18時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 最終話、なんとか乗り越えました。狐姫さんのお話の煉獄さんと夢主さんは、不滅であることを願っています！！ (2021年11月29日 5時) (レス) @page45 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» nkmrさん、コメントありがとうございます！アニメ版、まもなく最終話ですね。まさに私の物語で描く煉獄さんは、あの優しい雰囲気をイメージして書いているので、それが伝わっていてとても嬉しく、感無量の極みでございます。最終話、一緒に乗り越えましょうね。 (2021年11月28日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狐姫 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/kohime_yume
作成日時：2021年11月15日 18時
