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24.許してしまう ページ24

優しい雨が窓を濡らす音で


 私は朧げに瞼を開ける。



「んん…」


 ぼやけて見える先には、


 すっと通った鼻筋


 かたく結ばれた唇

 
 凛々しい眉毛



 その綺麗な肌に触れたくて

 
 そっと頬を撫でてみる。


 すると彼の唇の端が上がり、微笑んでいるようだ。



「ふふっ」



 なんだか愛おしくなって


 私はそっと額に口づけを落とす。


 自分からしておきながら、恥ずかしくなってきてしまい


 私はすぐに起きようと身体を起こす。



「もっとしてくれないのか?」



「…起きたのですか!?」



「君が俺の頬を撫でたあたりからな。」



「…本当、意地悪な人です。」



 私は杏寿郎さんに背を向けてベッドに腰をかける。




 すると、彼は背後からそっと私を抱きしめた。


 
「…君の可愛いところを見たいから


 俺はつい意地悪をしたくなってしまうんだ。


 許してはくれないか?」




「…ずるいです。


 そんなことを言われたら、



 そんなことを言われたら…」




 許すしかないじゃない。




 杏寿郎さんは私の前にしゃがむと



 額と額をくっつけて笑う。



「すまない。」



「思っていない…」



「はははっ!!

 うむ。悪いな!


 思っていない!」



「もう!」



 気持ちの良いほど開き直ったその笑顔に、



 私もつられて笑みをこぼす。

25.二人の朝ごはん→←23.深い優しさ



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - nkmrさん» いつもコメントありがとうございます!続編も引き続きお楽しみいただけるよう、頑張りますね( ˊᵕˋ ) (2021年12月1日 20時) (レス) id: d8f3f4bc3f (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 天元さんの発言に、新しい登場人物の匂わせで余計に続きが気になる終わり方…(*´꒳`*)続編も楽しみにしてます! (2021年12月1日 0時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん!私もなんとか乗り越えました。コメントありがとうございます。その願いを胸に物語を書き続けますね! (2021年11月29日 18時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 最終話、なんとか乗り越えました。狐姫さんのお話の煉獄さんと夢主さんは、不滅であることを願っています!! (2021年11月29日 5時) (レス) @page45 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» nkmrさん、コメントありがとうございます!アニメ版、まもなく最終話ですね。まさに私の物語で描く煉獄さんは、あの優しい雰囲気をイメージして書いているので、それが伝わっていてとても嬉しく、感無量の極みでございます。最終話、一緒に乗り越えましょうね。 (2021年11月28日 22時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年11月15日 18時

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