不滅の愛を【煉獄杏寿郎】

3.熱心な人 ページ3

「今日は早いのですね！」

「調べたいことがあってな！

　目が覚めたら気になってしまい、

　つい早く来てしまった！

　そのくせしてまた寝てしまったがな！」


　はははっと笑っている。


「調べたいこと？生徒のことですか？」


「うむ。」


　熱心な人だなあ。


「杏寿郎さんは本当に生徒思いな先生です。」


　私がそう言うと、


　急に鼻をつままれる。



「あっ、"煉獄先生"」



　私の鼻から手を離すと、彼はいたずらに笑う。



　いけない。

　こういう些細なところから

　プライベートと切り離さないと。



　あの日、想いが通じ合った日から1週間が経った。

　身体の状態は良好で、事故の痛みもほとんどなくなった。

　幸い、背中の傷痕も深くなく、時間の経過とともに

　消えるとのことだ。



　二人の関係はというと…

　あの日以来お付き合いすることになったのだけれど

　お互いに研修やらで忙しくしていた。

　連絡こそ取っていたものの

　今日会うのが久しぶりで…。


「そうだ！

　A先生、退勤後の予定は空いているか？」


「退勤後…？空いています。」


「上手いご飯屋さんを見つけたんだ！

　一緒にどうかな？」


　杏寿郎さんからのお誘いだ。嬉しい。


「良いのですか！行きたいです。」


「うむ。ただ、一度帰ってから落ち合おう！

　駐車場が多くないから

　その方が店にとってもいいだろう。」


「分かりました。」


「では、18時頃に迎えに行く。

　この後、社会科準備室で資料の整理をしているから

　何かあったら呼んでくれ！」


「はい！」

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