◇不真面目な部長さん４◇ 【O×S】 (ページ40)

今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:196,953 hit

１６０＊聞いてないページ40

・

気持ちよさそうな寝顔を見ていると、なんだか僕まで眠くなってきた。
ふと、この人寝転んでどれくらいで寝たんだろって思って、時計を見る。

智くんが寝転んだ時間はなんとなく覚えてて、今はそれからたったの２分しかたってない。
この人のすぐに寝られる能力に少しだけ感動しちゃうよ(笑)

こんな人が、かつての優秀社員だったとは、思えない。

翔「…なんか、うらやましいかも(笑)」

欠伸をかみ殺しながら、さっきのメールたちに丁寧に返信を書く。
その中には一通だけ、社長からのメールもあって。

あのプロジェクトのハナシかなぁ、なんて。
軽い気持ちであけたのが悪かった。

でも、智くんが寝ていてくれて、正直助かったかも。
もし彼が起きてたら、立場も忘れて詰め寄っていたかもしれないから。

翔「マジかよ…」

社長からのメールは、智くんからしたらうれしいことなのかもしれない。
でも、僕にとってはすごく悲しい話でもあった。

―――――――――

突然申し訳ない。

多分、大野からは聞いてるかもしれないけど、
一応俺の方からも伝えておきます。

小山グループの会長が、大野を気に入ったみたいで、
今大野を引き抜こうとしているらしい。

大野に進めてるのが、この会社のライバル社で、
あっちの方がはるかに仕事も大変だし、収入もいい。

話が本格的に進む前に、大野を会社に引き止めるかどうかは、
櫻井次第だが、とくに強制はしません。

一応、報告だけしたので、
考えておくだけ、考えておいてください。

御村

―――――――――

…聞いてねぇよ、そんな話。

小山グループって、アレじゃん。
ちゃんと調べたんだよ、僕。

シオリさんの、父親の会社じゃん。