◇不真面目な部長さん４◇ 【O×S】 (ページ19)

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１３９＊“シオリ” ページ19

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そのあとすぐ来たメールの通り、会議室に向かってた足を
エントランスに向けた。

エレベーターを降りると、そこにはもう智くんがまってて、
こっちを向いて微笑んだから、そこまで走っていく。

「さとしっ！」

智「うおっ、あ、シオリ！」

智くんに声をかけようとしたら、バタバタと走って彼に抱き付く、
ふわふわのワンピースを着た、かわいい女の子。

シオリ、と親しげに呼ばれた彼女は、
智くんの胸に顔を埋めて、にこにこしている。

智「シオリ、ごめん。今日用事あんだよ」

シオリ「ええ、久しぶりにあったのに…」

たれ目の彼女が視界をぐるりと回して、視界に止めたのは、
走るのをやめてゆっくり歩いてる僕。

徐々に近づいてくる僕を見て薄く笑った彼女は、
智くんの綺麗な手に、小さなメモ用紙を握らせた。

そして、こっちに向かって歩いてきて、
その黒いオーラに思わず足を止めてしまう。

シオリ「小山シオリです。智がお世話になってます」

翔「いや…」

そのまま僕に近づいて、ヒールのある靴で背伸びをしながら、
僕の耳元で嘆く。

“…智は、わたしのものだから。”

オンナノコにしては低く響く声に、
背筋がゾオッ、と震えあがる。