3年A組---人質って...先生どうして---5

〇さくらside ページ4

さくらside




先生が倒れてAはしばらく泣いてた




ずっとその時の様子が頭から離れない...




『せんせ...？


先生


先生！！』





いくら呼びかけても反応しない





『えっ...せんせっ？


先生！！



ねぇ！！！



先生っ！！




先生っ！！！！




お願いだから目を開けてよ...先生！！！』

宇佐美「A落ち着いて！」

『やだっ！やだよ、先生っ！！(泣』

さくら「先生気を失ってるだけだから！」

『嫌だ...やだ、やだ！！』



私と宇佐美さんで落ち着かせようとしてもダメで



甲斐「A、大丈夫だから落ち着け！」

『先生っ！！』



何度も何度も先生の体をAは揺すって



もう私達の声はAには届いてない状態



でも





甲斐「A！！」



甲斐君がAの腕を強引に引っ張ってAの事を抱きしめた



甲斐「大丈夫だから、少し落ち着け」



そう言いながらAの背中を同じテンポで甲斐君は優しく叩いて落ち着かせようとした



本当に甲斐君はAの事が好きで大切なんだって


甲斐君の顔は優しくて声も優しくて



それからAは徐々に落ち着きを取り戻して



今に至る



でも珍しく諏訪さんはAの傍に来なかった



いつもならAの傍に来るのに...



泣き止んでAが発した第一声は





『さくら...私のタオル濡らしてきてもらってもいい？』



だった...



さくら「うん、分かった」




Aからタオルを預かって水に濡らして小走りで教室に戻った




先生の右手はAが握ってる



その様子を甲斐君は辛そうな顔で後ろから眺めてる



さくら「Aタオル濡らしてきたよ」

『ありがとう』




Aはタオルをそっと先生の額の上に置いた





『...先生、何を言おうとしてたんだろうね』

さくら「えっ？」

宇佐美「ほら、ぶっきー倒れる前にさ」




確かに先生は里見君達の事




全てを打ち明けようとしてた



でもその瞬間突然苦しみだして





倒れた

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